感想「変好き」1話内の構成力が非常に秀逸な作品


惹きこまれていく構成力に脱帽

この作品は見る予定は正直ありませんでした。

アベマTVを見ていたら放映していて、なんとなく「ながら見」をしていたのが正直なところです。

しかし1話のラストあたりからどんどん続きが気になっていって、結局最後まで見てしまった…というそんな作品でした。

それが今回紹介させていただく作品『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?

つい気になって最後まで見てしまったその要因は、決して「お色気」とかではなく…1話の中で魅せる「話の構成力」が抜群にうまいからです。

今回は、少しネタバレもありますが、この作品が魅力的に感じた要因(特に話の構成力)を皆さんにシェアしたいと感じます。

少し変わった角度からお伝えするレビューに是非お付き合いください。

まずは、Wikipediaより簡単な作品の紹介をどうぞ。

可愛ければ変態でも好きになってくれますか?

※画像をクリックすることサイトへ移動します

原作/花間 燈
監督/いまざき いつき
シリーズ構成/山下 憲一
キャラクターデザイン/伊藤 陽祐
音楽/酒井 陽一
アニメーション制作/ギークトイズ
発表期間 2019年7月8日~9月23日


©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

まだ見ていない方、是非1~2話だけでも見ていただければ、この記事で言わんとする部分が分かってもらえると思います。

どちらかというと、物語を創作したりする方(小説や漫画、脚本などを手掛ける方)にお勧めしたいですね。

「続きが滅茶苦茶気になる~」と視聴者に思わせつつ終わりに持っていくのが非常にうまいです。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

期待感を膨らませる終わり方と予想を越える登場人物達

作品のはじめの導入部分。

まずは、アダルティック(?)なサックスのBGMをバックになんとなくエロ~い感じの描写で物語はスタートします。

まるで男性視聴者に「聖人君子共よ!寄ってらっしゃい見てらっしゃい」と言わんばかりの始まり方

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

この部分だけを見れば、「少し成人男子向けのラブコメディなのかな?」と感じてしまいます…が、ラブコメというより主人公が精神的にも肉体的にも窮地に追い込まれるケースが多くて、主人公の“日常”を取り戻すための推理と奮闘を描いた物語というほうがしっくりくるかもしれません。

現に主人公が追い詰められて青ざめるシーンが多いです。これでも「ラブコメ」と言えるのか?

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

そして出てくるヒロイン達のキャラクターが、タイトル通り皆とあるジャンルの変態を極めたような、振り切れたようなキャラクターばかりなので、見る側を飽きさせません。

時には、自分たちの予想を上回るくらいの変態もいるので、魅力的でインパクトのあるキャラ設定という点においては、完璧です。

このレビュー記事はこの作品を見てから一年経って書いていますが、未だに登場人物とそのキャラの持ち合わせる変態のジャンルははっきり覚えています。

逆に主人公が「普通」なので、かすんでしまうくらい皆“濃い変態スキル”を持ち合わせています。

ここまでを振り返ると、キャラクターは立っているし、ストーリーはちょっとした推理要素が入っていて、視聴者も一緒に考えながら見れるので、テンポ良いのも手伝い普通に見ていくと良作だと感じます。

▼差出人の無いラブレターが主人公のもとに届くところから思わぬ流れへと進んでいきます。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

キャラデザインも非常に女性キャラが活きるような可愛いデザインとなっています。

しかし、今までこういうラブコメみたいな作品は、アニメをはじめ漫画や小説などで数えきれないくらい数が出ています。

そんな中で、なぜこの作品がアニメ化されるくらい支持を得たのか?というと、そこはズバリ「脚本力」・物語の構成力だと思うのです。

ただ物語が進むのではなく、最後に視聴者も混乱するようなどんでん返しをして終わるので、次回が気になってしまう「構成力」がこの作品の魅力を引き立てます。

▼主人公の桐生 慧輝(けいき)君のこんな錯乱した表情に皆さんも共感できるシーンが多々!それが解決されずそのまま次回へ続くという流れはズルい…というか気になってモヤモヤする。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

この先はややネタバレになりますが、この作品最大の魅力『構成力の旨さ』について紹介したいと思います。

タイトル通りに忠実に魅力を詰め込む

 全ての話がそういう構成ではないのですが、前半は大体一人の女の子にスポットを当てた状態で物語は進んでいきます。(個人的に「変態の刺客」と呼んでます。)

まず日常のふざけた部分などを交えつつも、1話内のほぼ半分くらいを使ってその回のメインの女の子の魅力(主に可愛さ)を十二分に視聴者に伝えます。

見ている視聴者さんの好みこそあれど「この子なんだか可愛いな…」と、だんだんそのキャラクターに惹かれていくように魅せてくれます。

▼作り手側の作戦だと思いますが、とにかく可愛さを全面に出して視聴者にそう感じさせるように誘導しているように感じます。
そしてラストに差し掛かる最後の2~3分で、その子の“本性”があらわになります。

カミングアウトという感じですっかり開き直った彼女たちは、本来の欲望に忠実な姿で迫ってきます。

時には主人公の弱みを逆手に無理難題を突き付けてきます。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

主人公は今までその子に傾きかけていた好意的な感情から激しいくらい頭の中が「?」でいっぱいになって大混乱。

主人公の心情は勿論、アニメを見てる側としても“今まで可愛かったヒロイン”のイメージがぶち壊れてもう頭の中大混乱の中『つづく』という感じで終わっていきます。

このラストの持っていきかたが非常に上手いので、次回がどうしても気になってしまいます。

「変態の刺客」は回替わりで登場しますが、3話くらいまで見終わったら、見てるこちらとしてもだんだんパターンが分かってきて、抵抗もついてきます。

4話くらいになったら、「もうどんな変態が来てもさすがにうろたえないぞ!どんな変態でも痴女でも来やがれ!」みたいに構えて見るのですが、こちらの予想を上回るさらに振り切れた刺客がやってくるので、そのキャラクターの魅せ方に感心します。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

「ドラゴンボールZ」を例に、アラフォー世代向けに説明すると…
1~3話でサイヤ人が攻めてきて、4話でフリーザが攻めてきた!…という感じでしょうか・。

▼特に4番目の刺客には、ドン引きしました。…この子は色々とエグい。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

可愛くなければぶん殴って警察に突き出しています。

可愛いというのがどれだけ世間から守られているのかが分かる作品ではないでしょうか?

伊達に「変態」を扱った作品ではないです。

主人公の表情が表す通り、こっちの予想を上回ってきます。

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

タイトル通り、これでもまだあなたは「可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」状態になります。

これから恋愛する人に向けての心構えを記した何かの修行なのか…これは?

こちらの心情を代弁してくれるかの如く、主人公のときめく想いからサーッと血の気が引いていく感じなどがとても上手く描写されています。

『ドン引き』というのはこういう事を言うのではないかと…

しかもそれを話のラストに持っていくので、余計にその“余韻”が残ってしまいます。

「一気見」とかで続きが見れるなら、迷わず見てしまうのではないかと思わずにはいられません。

普通のラブコメみたいなイメージで見ていたら予想外の流れに良い意味で裏切られました。

▼朝、登校時に靴箱に「こんな仕掛け」があったら誰だって焦りますよね

©2019 花間燈/KADOKAWA/変好き製作委員会

そして、これくらい視聴者の予想を上回るキャラクターを作ることが出来たら、物語全体の魅力が引き立ちます。

ジャンルは「変態」に特化していますが、見事にその変態を描ききった作品です。

構成作りやキャラ作りにはとても参考になりますよ。


補足として、この作品のエンディングムービー。

切り絵みたいなエンディングが特徴的で、個人的にこういうシュールなイラストは大好きです。作品と合わせて見る機会があれば是非確認してみて下さい。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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