関東方面の方から見たら、高知県ってどう見えてるの?

関東から見る高知がどういう認知度なのか調べてみました

レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。

周作twitter:DarvishShu)です。

私的な事ではありますが……旅行客向けに観光商談会へ参加することがあります。

商談先は、東京や大阪といった大きな都市だけでなく、岡山や広島、福岡や名古屋といった街へも出向きます。

高知県をPRするために旅行会社や航空会社へ出向き、奔走しています。

でもやみくもにPRするだけではニーズが見えてきません

高知県が他県から見てどういう印象なのかというのを知る必要があります。

大阪からだと高知県までは直通で何本かバスが出ているので旅行にいくという選択肢としてはそんなにややこしくないのですが、東京をはじめとした関東圏となると、高知県にダイレクトに来てくれる方は飛行機などに限られます。

ちなみにバスでも高知⇔東京間はありますが、12時間近くかかります。

なかなかベビーです。

話を戻しまして…
関東方面の方たちから高知県はどういう風に見えているのかをシェアしたいと思います。

どんな印象を抱いているのか旅行会社から色々聞いてみました
宜しくお願いします。

温泉とうどんで終わり?まだまだ高知県が見えていない遠くの人の存在

旅行商談会が終わりお酒の席に入ると、旅行会社の方たちもいくらか緊張がほぐれた状態で饒舌になります。

そんな席で旅行会社の方々に「観光客の高知県の印象ってぶっちゃけどんな感じですか?」という問いかけに対してダイレクトにショッキングな意見を得られました。

九州や四国の方々の多くが、交通手段の乏しい東北方面の情報に乏しいように関東方面の旅行客も高知県の情報はかなり乏しいようです。
※全員というわけではないですし、一部の意見ですので気分を悪くされた方は申し訳ありません。

四国をどうやら一つの県みたいなイメージで見てる方もいるようで…

「四国で『道後温泉』と『讃岐うどん』この二つを堪能したら四国を制覇したというふうに見ている方もいる」のだとか?

田舎はのどかで、朝や夕方は幻想的な風景も見られるスポットも多いのですが…
高知と徳島がすっ飛ばされている…というショックもありましたが、一時期全国でもブームとなった「讃岐うどん」とこれまた全国区の道後温泉。(道後温泉はとあるアニメ映画のモチーフにもなっています)

やはり“全国区”と言われるコンテンツを要しているのが強みになっています…愛媛県と香川県。

だったら高知県!というと…幕末の偉人坂本龍馬さんが有名ですよね。

自分は大好きなのですが、歴史に興味がない人からしたらあまり惹きつけるものがないのでしょうか?

食のレベルなどは高いのに、どうもうまくこの土地の良さを活かせていないようです。

“わざわざ行こう”とはよく言ったものだ


前知事になる尾崎さん

彼の号令の下、『わざわざ行こう!志国高知へ RYOMAの休日』というキャッチフレーズで高知県のPRが始まりました。

「なんでそんなに来てくれた方に対してへりくだった言い方をせにゃならんのだ!」と、あまりこのキャッチに前向きになれなかったのですが、高知県のインフラを調べて行けば行くほど、その不便さに打ちのめされます。

奥四万十エリアなど、美しい景観を見ながら列車の旅が楽しめる……のに、列車内にトイレが設置していないのです。

高知県は列車からの風景(海や川、渓谷)がかなりお勧めなのです……が
これでは“壮大な景観をバックに一杯やる”というのが出来ません。

尿意を感じたが最後。その後の旅は自分との闘いでも何でもない消耗戦に突入します。

実際にモニターのような感じで、高知県に遊びに来てくれた方6名に、観光地としての改善点を聞いてみたら「トイレがないからうかつに酒も飲めない」との事を言われました。

鉄道会社に提案しても「予算上無理」の一点張り。

これではダメだ…車での観光客はいるかもしれないけど、列車の旅は前途多難…

この本、読んでみたのですが、高知県にこの考えをどう浸透させるか?という具体的な落とし込みを考えてみたら道は厳しそうです。
ゲストハウスなど宿泊の新しいスタイルは増えてきつつあるのですが、インフラの改善はこれからも期待が出来ない…と考えると、それでも来てほしい…わざわざ来てくれたら嬉しい…そう、“わざわざ行こう”となるなぁと感じました。

キャッチの意図が分かった時に、考えた人の思いが感じられて印象深いフレーズとなりました。

そして、“わざわざ”来てくれても、最後の締めをしっかりすれば満足したエンディングとなる訳です。

そのための心をつかむコンテンツが必要です。

高知県をもっとPRするための持論

数年前に「県庁おもてなし課」という映画がありました。

ツッコミ所が満載の映画 「県庁おもてなし課」

心に残る強烈なインパクトはなかったのですが、高知県がなんとかしてこの町の良さをPRしたいという思いは込められていたと感じます。

高知県の良さとして「人」という人がいます。

しかしビジネスの世界ではある程度売り上げや利益を前提としたマインドがないとダメなのです。

一番の大前提、続けていけません。

とにかく龍馬さんと鰹のタタキを前面に出していっても、日進月歩&諸行無常でかわりゆく社会に抗うのはあまりにも弱いです。

鰹のタタキに塩を入れるという流れも10年位前から流行りだしたのですが、弱いのです。全国から見たら…

東京の様な魅力が一堂に集まる場所でPRするなら、突出した強力なコンテンツが必要です。田舎の不便さを忘れてしまうくらいの…
コンテンツの底力はあります…が、同じくらいPR力の無さを感じます。

昔あった事例です。

なかなか売り上げが伸びない商品があったのですが、朝のニュース番組「Zip」で取り上げられた途端すぐに在庫切れになった商品がありました。PR次第でヒットする伸びしろは沢山残されています。

その為にも、高知のインフルエンサーに頑張ってもらいたいのです。

今は膨大な予算かけて大手広告会社にお願いする時代ではなくなってきました。

これからは、SNS等でフォロワーの多い方、影響力のある方(インフルエンサー)を県が観光応援大使として雇って、広報を協力してもらうという形が予算的にも浸透率としても一番だと思います。

もっと自分の発信力があれば…と悔しい思いもありますが、今は高知のYoutuberやインスタグラマーさんと手を組んで、一定の給料を払いながら定期的に情報発信してもらうしかないと思います。

助成金の情報ならまだしも、観光やイベントの情報やイケてるコンテンツの紹介などは、県庁のホームページから情報を取る人はあまりいないと思います。

インフルエンサーの力がこれからますます大事になります。

ネット、SNSの力を過信せずにどんどん発信していきましょう