感想「ゆるキャン△」キャンプの新たな魅力を開拓した作品

群れない 媚びない 彼氏作らない

この作品を見るきっかけになったのは2020年冬、アウトドアの観光案内をしていた時、「冬のソロキャン」が増えているという話を耳にするようになった事です。

確かに3密とかではないので、今のコロナ禍の時期でも楽しめるキャンプなのですが、冬は寒い事この上ない…想像するだけで凍えそうだ…

しかしここ最近急にキャンプ用品などが売れ出したという話を聞いているうちに、なんかこれは火付け役となっている媒体があるのではないか…と考える様になりました。

そこでキャンプの特集などにやたらとPRで使われているアニメの存在を発見。

それが今回紹介する作品「ゆるキャン△」です。

必ずしも皆でつるんで何かをするわけでなく、それぞれのペースに合わせた楽しみ方(もちろんキャンプ)をするので、変に群れてないし、誰かにお金を媚びないスタイルがなんだか好感持てます。

まずはWikipediaで作品の概要を紹介。

ゆるキャン△(第1期)
ゆるキャン△ SEASON2(第2期)

※画像クリックでサイトへ移動します
原 作/あfろ
監 督/京極義昭
脚 本/田中仁、伊藤睦美
製 作/野外活動サークル(第1期)
野外活動委員会(第2期)
アニメーション制作/C-Station
第1期:2018年1月4日~3月22日
第2期:2021年1月7日~4月1日
へやキャン△
監督/ 神保昌登
2020年1月6日~3月23日
全12話 + OVA1話
映画 ゆるキャン△
原 作/あfろ
監 督/京極義昭
脚 本/田中仁、伊藤睦美
制 作/C-Station
封切日/2022年予定
主人公たちが住んでいる場所は山梨県だが、富士山をはさむ静岡県、長野県南部も舞台になっています。
★その他テレビドラマでも実写版「ゆるキャン△」が放送されています。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会

素晴らしいキャンプ&地域PRのアニメ

舞台は山梨から長野県にかけてのキャンプ地で、地元のお店やキャンプスポット、そしてそこに至る観光地の数々もそのままアニメの中に使われているとのこと。

これはアニメを楽しむだけでなくついでに色んな地域の魅力をPRできる作品となってます。

上手い事現地とタイアップすることで、関西や九州の方もやってくれないかな~とか考えてしまいます。

特徴としてキャンプ地から見る景色が絶景ばかりで、これを生で見てみたいと感じてキャンプを試みるようになる人は多いのではないでしょうか?

「非日常」という名の素晴らしい観光スポットを美しく魅せてくれます。是非その絶景も見てみてください
これで、女の子でも行けるって手ごたえを掴めたら、多少寒くてもキャンプにチャレンジする人が激増するのではないかと思います。
©あfろ・芳文社/野外活動委員会
2020年から続くコロナ騒動において、特に密もなく理にかなったアウトドア娯楽なのでブームに乗ってこれから増えていきそうですね。
©あfろ・芳文社/野外活動委員会
冬は虫が出ないし、夜空は幻想的で空気は澄んでていて奇麗ということで、冷静に考えると寒いけど冬キャンプのメリットは多そうです。

こうやって視覚で見せてくれて初めてイメージできることもあります。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
備えは十分にしておかないと危ないというのもありますが、なんだか作品を見ていて、野生で生きる知恵みたいなものも学べたような気がします。
山梨県が舞台のようですが、梨っこ(山梨県民)だけでなく関西から転校してきた子もいれば、主人公のなでしこみたいに近場の静岡から転校してきた子もいたりと、地域内の価値観だけに収まらない集まりというのもキャラの魅力を上げてくれています。

「けいおん」の流れを汲んだゆったりストーリー

以前「けいおん」というアニメがあったのを覚えていますか?

自分は2019年代に入るまで殆どアニメを見なかったのですが、「けいおん」は、全国のコンビニをグッズでジャックしたりしてアニメ好きの方以外にも目にするくらいの社会現象になっていたので、覚えています。

この「ゆるキャン△」もそれと似た流れを汲んでいるように感じます。

主要人物5人というのはバランス的にもちょうどいいと思いますし、ビジュアルもそんなに被らないです。…髪の色はピンクの子がいますけど…

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
物語の流れも“ゆる”という名前の通りゆる~く進んでいきますが、素晴らしい景色とのコントラストが、ほんわかしたものに変えてくれます。

素敵な景観って本当に見ているだけで癒されます。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
風景画を担当している方は、粉骨砕身して頑張って描いてくれていると感じます。

ここは是非本編を視聴して頂ければと思います。

自分も素敵な風景故、つい“スクショ”を取ってしまいましたが、現地に行けばもっと写真を撮る事でしょう。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
「けいおん」の時は、主人公格の女の子が使っていたエレキギターが品薄になるくらい大人気でしたが、今回の「ゆるキャン△」の主人公格の女の子(なでしこ)がお金をためて買ったお洒落なランタンも人気が出そうです。
©あfろ・芳文社/野外活動委員会
地道にバイトしてお金をためてから買うという流れも好感持てます。

ソロと団体、それぞれの魅力を

物語を見ていくと初めにソロキャンプを楽しんでいる子が出てきます。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
キャンプっていうのは皆でワイワイやるのがセオリーなのではないかと思っていたので、こういう楽しみ方は新鮮に感じました。

富士山を眺めながらゆったり腰掛けて読書を楽しむ…

想像するととても贅沢かつ優雅な時間ですね。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
キャンプが出来ればいつでも格安で絶景ポイントを楽しむことが出来ます。…見ていくうちに、これかなり良いかも…と感じるようになりました。

事前に準備すれば、一人贅沢お鍋や焼肉なども楽しめます。

そういうシーンも視覚的にまとめてくれているので、見ていくうちにキャンプをしたくなったという方は多いハズ。

またアニメに登場するヒロイン達。

ご当地グルメも出てきます。これは確実に旅の楽しみの一つになるでしょう!
とにかくごはんを美味しそうに食べるので、見た目以上に野外での食事は旨そうに感じますね。

いつの間にかアウトドアキャンプに目がいかなくなっていたのですが、こうやってアニメで見ていくうちにすっかりその魅力に惹きつけられていきました。

ソロキャンプの女の子は何回も色んな場所へ行ってますが、その魅力に取りつかれてしまったらこんな感じで時間を見つけて色んなスポットに行ってしまうのでしょう…

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
地元、近隣の県、そのうち遠方へと…

……初めの方でも書きましたが、地域とタイアップして西日本にも足を伸ばしてほしいですね。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会

女子力と共に冬キャンプで非日常を楽しもう

このキャンプを題材にしたアニメは、アウトドア慣れしている男性が一人でもレクチャー要因として出演しても良かったように思うのですが、なぜか出演者は女性キャラばかり。(お父さんは出演します)

作品が全体的に華やかになるというのは勿論ですが、このアニメをきっかけにもっとこのキャンプ業界を女性も楽しめる華やかなイメージを組み込んで盛り上げていきたいのが狙いではないかと感じます。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
プロ野球やプロレスなど色んなジャンルに共通していますが、やっぱり女性のパワーは大きいのです。

女性層の支持を得ることが出来たジャンルは大抵人気が出ます。

そういう視点で見ると、2期も放送され(2021年)グッズも大人気のこの作品の業界への貢献度、役割は非常に大きなものになりそうです。

想像してみて下さい…

今までいかついテキサス風の渋いおっちゃんばかりが往来していたキャンプ用品店が「ゆるキャン△」のポップやフライヤーで飾りつけした鮮やかでかわいいお店になっていく様を。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
そして女性のゆるキャン△ガールも増えてきたら、キャンプのイメージもどんどん変わってくると思います。

キャンプ用品を扱うお店「モンベル」とか「スノーピーク」さんなどは、「ゆるキャン」のこの良い流れに乗ってPR活動に力入れ時ですね!

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
女性向けのお洒落なグッズをどんどんプッシュしていってください!

山梨県などではゆるキャン△とコラボした名所シールラリーなどで、既にキャンプの人口と窓口を増やすべく様々な企画を打ち出しています。

山梨県はモデル地紹介サイトを立ち上げていて、2期の放送に合わせて静岡県もそれに関するサイトやPR活動をしているようです。

▲ゆるキャン△の支持率と人気が高いのが伺えます

アウトドア体験は魅力がいっぱい

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

アニメで楽しむのも良いですが、是非アウトドア体験もお勧めしたいです。

確かに寒い時期は虫もいなくて快適ですが、寒さが我慢ならんという人は春や秋にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

スマホなどのSNSを駆使して情報のやりとりするのも楽しいと思います。

彼女達のように、決して団体でなくても個人でも二人でもスタイルは自由なんです。

お金をかけなくても良いのです。

本当に日常に少し背伸びした感じでキャンプは可能です。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
スーパーカブと併せて遠方に行くのも良し!灯台下暗しなら地元の行ってなかったスポットでまったりしてみるのも良し。

「ゆるキャン」という自分のスタイルを崩さず楽しめるあなただけの最高の一日をカスタマイズしてみてください。

©あfろ・芳文社/野外活動委員会
自分自身のタイミングというのもありますが、是非自分の中のインスピレーションがピクッとしたらチャレンジしてみてください。

最近はキャンプやサイクリングなど現地レンタルもあります。

テントが無いなら始めから備わっている「グランピング施設」だってあります。

高知県のオススメグランピング施設〔画像クリックでHPへ移動します〕
バーベキューのセットも揃えてくれますし、これだとかなり手間が省けるし、実際今女子会などでの使用が増えています。
©あfろ・芳文社/野外活動委員会
全国各地のキャンプスポットで初心者でも楽しめる素敵な試みが始まっています。

家も良いですが野外も是非体験してみてください!

キャンプ場のゴミの問題が最近はニュースになっています。素敵な場所を使わせてもらう分感謝の心を忘れずに…