中村 文昭さんの提案する地域おこしと少子高齢化対策
レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。
周作(twitter:DarvishShu)です。
今回は、自分の人生の師匠でもある中村文昭さんのアイディアを紹介させていただきます。
▼ちなみにここまでの記事はこちら
前回、講演会の後や移動時間に中村さんに色々質問してみた事をまとめてみたのですが、今回は一番聞いてみたかったこと「これからの少子高齢化社会に対しての中村さんの提案」を紹介させていただきます。
今後リアルに起こるであろう問題に対して、中村さんの視点で切り込んでくれました。
中村さんをあまり知らない方でも、少子高齢化した限界集落の活路というか存続のヒントがありますので、是非最後までお付き合い下さい。
中村さんのアイディア じらさないで教えて!
まずはこっちらからの質問から
もう過疎化が激しくて限界集落内で若者おらんようになった田舎で人口が倍増する方法。
しかも経費はゼロ。
今その政策を実践している村があって、そこでは人口が倍増してんよ。
これからが楽しみなんや~。
スゴイ聞きたいです。
是非教えて下さい!
今 限界集落といわれてる所で起こってる問題点。
足りてない部分。
それらがいっぺんに解消される方法なんて、なんにも難しいことないで。
経費もいらんで出来る!
まして、経費をかけずに人口倍増なんてそんなの想像も出来ないですよ!
ホンマに知りたいです!
まだ言わんとこうかな~
すぐ言うんも勿体無いし…やめとこっかな~
僕は必ず役場に提案します。
広げていきますから。
まぁ今の都会と田舎で足りてない所を補い合えばうまく解決するわけよ。
その村づくりの案っていうのはな、……………
こんな感じで話が始まりました。
今起こっている社会問題の要点をもう一度
僕らの故郷だけでなく、今日本全体の集落いたるところで少子高齢化の問題が起こっています。
中村文昭さんが説く「少子高齢化社会」への解決案の前に、特に田舎で進んでいる少子高齢化の原因をあげてみました。
皆さんにも考えたり想像しながら読んでいただきとうございます。
・田舎では若い女性層が少ない
・都会では若い男性層が減少→都会を離れていく傾向
・田舎は人口も減り、年配の人ばかりになってしまった
・都内暮らしの人は家賃が高く支払いが困難な人が多い
・未婚率もさることながら離婚率増加でシングルマザーになる人が増えている
・シングルマザーとして都内で暮らしていくのが家賃経費などで難しい
結果日中夜働かないといけなくなり、子どもを保育に預ける時間が増えるのが問題になっている
・子どもは親とのふれあいが少なくなり、家で孤立することが多くなる
・都内の子どもは地域間の繋がりが希薄になり、携帯ゲームなどして引きこもる環境に慣れていく
※特にニートというのは意識としてあるもので、仕事がなくなったからニートになるわけではない
本人の意識の問題。引きこもって他者との繋がりが希薄になることで意識づけられていくもの
・田舎では若い労働力が少なくなっている
・田舎では子どもが少なくなっている
・田舎ではとにかく仕事が無い
・田舎では学校の運営が厳しくなってきている
そんな今日の状態から
・田舎でも子ども達や若い人材が増えて3世代がバランスよく暮らしている状態
・都会のように経費がかからなくて、子どもが安心して育つことができる環境があること
・孤独感が生まれない
・人口倍増していく
状態へと変われる方法があるんです。
しかも経費がほぼゼロ円で…
それは………
シングルマザーに優しい村づくりを
都内でこのシングルマザーの生活の苦しさが、我々の想像をはるかに上回るものになっているそうです。
ここ4~5年で急速に増えた「シングルマザーを応援する会」。
しかし状況は常に切迫していて、NPOなどもお金で支援できない状態なので、助け舟が来ればすぐに話が回るくらいの緊急問題になっています。
そんな大阪や東京在住のシングルマザー達を、NPO等を通じて田舎に移住あっせんするというのが中村さんのアイディアのです。
(ただし“中途半端に田舎”じゃダメらしい。例えば、人口が20万人くらいの市とか)
※あと、これは中村さんの言葉だったかどうかうる覚えなのですが、「政府からの委託業務みたいな団体は、依頼しても “やっつけ仕事感” があるからあまりあてにならないみたい。
移住に関しても、地区によっては厳しい所もあるのは事実ですが、事情があってシングルマザーとして頑張っているといういきさつをしっかり話せば、すぐに借家の依頼に対して首を横に振る人はいないそうです。
今、三重県の文昭さんの故郷ではそれを実践していて、現に人口は倍になっているそうです。
現地の様子としては―――
都会と違い村の人が積極的に声をかけてくれて地域で心細く感じたり孤独感を抱くことがなくなる。
母親は、やや遠出して働きに行く場合でも子ども達をお金をかけて保育園に預ける必要はなく、近所の年配の方に山や川に遊びにつれていってもらうような日々。
年配の方も子どもとふれあえるので大変嬉しそう。
田んぼや畑も一緒に手伝ってもらい、野菜やコメをおすそわけしてもらう関係を子どもが築いてきてくれる。
家賃は月1万から2万(光熱費コミ)
また自然の中での生活でコンビニなど殆どない(車を使わないと行き着けない)ので、生活のリズムが劇的に良くなる。
さらに子ども達はゲームをしなくなったということ。
そして、田舎では未婚男性が多いが、独身女性は都会に集中するという流れもここで解消。
田舎での婚活も人が集まりやすくなる。
廃校の危機も、若い人材も、家賃などの経費も一気に確保できる。
収益を上げる仕組みも周りを見れば見えてくる!?
三重県で実際にやっているビジネスとしては…
杉やヒノキなどの国の指定で植えてしまった樹木も葉が「線香」の原料になる。
森の手入れにもなる。
子どもも巻き込み年配の方中心に山の手入れから線香作りをして出荷。
自分の葬式分の線香も先にまかなえるというおまけ付き。
学歴のある方は塾を開く。
放課後子ども教室や高校受験を控えた中学3年生の勉強を手助けするなど用途は多い。
※収入は決して多くはないが、そもそもの生活費があまりかからないので可能
都会であって田舎でないビジネスモデルは、そこに会社という組織が無いだけで、無いなら自分で作ることが出来ます。
田舎の子ども達や年配へのニーズをしっかり考えて、地域間のネットワークを使えば可能。
また手当は低くとも、地域おこしや集落支援、森林組合等に関わって地域に貢献すれば、お金以上に地域の人達とつながりが出来ます。
…想像したらなんだか希望がわいてきました。
これを提案してみよう!
成功している村があるんなら心強い!!
自分の中に伝わるものがまだ足りなかった
ただ、後日この案を行政に提案したのですが、残念な結果となりました。
「あなたは母親になったことがないから母さんの立場では考えられないでしょう。現実はそんなに簡単なものじゃない」
「今の町の現状を知らないからそういう提案できるんだ」
「家族を持った事ないのにそんな提案してもリアリティがない」
「母親は実際いろんな人がいて大変。人によって好みも違う」
「そういうシステムが必ずしも皆に適応するとは限らない。この地域にあてはまるとは限らない」
「あなたはお母さんじゃないでしょう。主婦の事情を知らないでしょう?」
「仕事の問題などそんなに簡単なものではない。登録したり斡旋したりするのはこちらなんだし」
「借家の問題なんかは、そんなにうまくいかない」
と集中砲火を浴びて却下されました。
1人の提案に対して10倍以上の「でも」が返ってきたら、太刀打ちできません。
確かに自分は家族を持ってないし、シングルマザーの気持ちにたって考える事もできないのは事実とは言え、人の話を聞く度量が無さ過ぎるなと落胆しました。
『現実は~』って言い方する人いましたが、「現実」ってなんでしょうかね?
現状を変えようとしないのは、動くのがただめんどくさいからだけではないか?
少子高齢化が一気に進みだしたらもう手遅れになるのに…
まぁ落胆していても時間が勿体無いですので、共感してもらえる仲間作りがこれからの課題です。
最後の報告はちょっと残念でしたが、今自分にできることはあります。
「でも」を言わずにアクションしていきたいと思います。
中村さん、色々と相談にのっていただき、ありがとうございました。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
▼最後、中村さんの書籍を紹介します。
買うかどうかは別にして、本のレビューだけでも読んでみるのをオススメします。
僕の故郷は決して例外ではないと思います。
そのため、色々お金をかけて対策をしようにも、市は地震のための防災費などで財政が苦しいとか言って対策らしいものは何も形になっていません。
なんとかしようと感じた有志ある人間が駆けずり回っても限度があります。
その人にだって生活というか仕事があるんだし。
なんか良いアイディア無いですかね?ずっと考えてるんですけど…