ツバルから「国」というものを考えてみる

ツバルという小さな国を見て、改めて「国」って何かを考えてみました

レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。

周作twitter:DarvishShu)です。

何回かに分けてツバルに行ってきた体験記を書かせてもらっています。

現地で撮った写真も踏まえてお伝えしているので、プチ旅行にいってきたような感覚で読んでいただければ幸いです。

ツバルに興味がある人はもちろん、どんな国か知らないという方も、違った視点で「国」というものを考えられると思うので、是非最後までお付き合いください。

「国」って何かを考えさせられた

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ツバルは人口が1万人くらいなのですが、国です。そんな一つの国を見て感じた事があります。

皆さんは「国」って何かを考えた事はありますか?

いきなりこんな質問するのはとても変だというのは分かってます。

…でも今まで、「世界」とか「国」とかいう言葉は使ってきたものの、その本質が何かを分かっていなかったように感じます。

そして分かってないまま他国といがみあったりしてきたのではないでしょうか?

自分達にとって「国」ってなんだろうかと考えさせられました。

国に本当に必要なモノって何?

まず考えたのが、国として成り立たせるために必要なモノってなんだろうかというのを考えました。

飲食店やホームセンター、そしてツバルではネットカフェだった娯楽施設

あれば良いですが、あったら良いというレベル。

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そんな事よりももっと国が立ち回るために必要な機関ってのはありますよね。


国にとって必要なものを挙げてみる


●政治機関…他の国と付き合っていく上で必要ですね。
ツバルでは政府庁舎に出勤してる人を見かけたのですが、バイク通勤してました。

まるで地方公務員みたいな感覚でした。

それでも人口5000人(ツバル全土を合わせても1万人足らず)の国の機関なのですからこんな感じなんでしょう。

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●郵便局…他の国と交流するためには必要ですよね。

ツバルでは役場の機関が少ないので、おそらく市役所で管理している機関も全部ここでまかなっているかと考えます。

文具店も隣接していました。

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●学校…これも、未来の人材を輩出していくために国として必要ですね。

でも生徒が100人くらいの所だと、数は限られてくるし、国としての大学設置は難しいでしょう。

現に大学で学びたいと言う生徒がいたら、近くのフィジーの首都のスバまで行かないと通えません。

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どっちも英語圏ですが、国を出るわけです。

僕らの感覚で言うと、まるで留学です。

●病院…これも緊急の場合を想定すれば必要ですね。

高い医療技術や医療器具が必要となればこの国で賄いきれなくなるでしょう。

専門的な手術が必要となると患者は飛行機に乗って、フィジーまで移動しないと大きな病院がないと思います。

余談ですが…
フィジーは日本の四国の半分くらいの面積です。ですが、都心のスバはなかなか都会で、大きい大学や病院がそろっていました。ショッピングモールから映画館も。
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●港や空港…これも必須になりますよね。

国外に移動する場合はもちろん、近隣の島が故郷だという人は移動手段として船が使えないと困ります。

近隣の島の人口は600~700人程だと聞きます。船便の数も2日に1回とかで、移動も結構時間かかるそうです。

この不便さは日本で離島に暮らしている方の感覚とは違うと思います。

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●バイクなどの交通機関(+ガソリンスタンド)…ツバルの移動手段はバイクと自転車のみ。

車も少しだけあります。おそらく政府が有名な方を迎え入れる時に使うくらいじゃないかと…信号も無かったので、そんなに使う事も無いでしょう。

そういえば消防車が一台ありました。日本製だそうです。

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しかし、バイクはツバルの場合ニーズも多いし、唯一の(?)会社でもある政府機関への通勤もバイクです。

国民の移動手段として無視できないでしょう。

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●ホテル…観光客用とビップ用の二つがありました。

観光地化されていませんが、温暖化がきっかけで知られる国となりました。

なので観光客やジャーナリストの方はやってきます。

そんな彼らを迎え入れるホテルは少しは無いと困りますよね。

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国にとって本当に必要なものが見えてくる

他にも考えれば出てくると思いますが、国が動くために必要な機関というのは結構あるものですね。

コンビニ?もちろんありませんよ。

あれは便利そうに見えて、実は流通面でとてもややこしかったりします。

ラーメン屋、パン屋、カフェなどあるかなーと思ってましたが、ありませんでした。

行商の魚屋さんがかろうじてあったくらいです。

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国にとって必要な機関や店という視点で考えれば優先順位は下がります。

そう考えると、国民に必要なものだけが残っているというか揃っている実に無駄の無い国です。

大きな競技施設建設して馬走らせたりしなくてもいいんです。

海に面しているからって、競艇とかしてもガソリン代が無駄にかかるだけです。

そんなパチンコや競馬が無い代わりに、ビンゴゲームしてたりします。

…なんだかかわいいですね。

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これは未来の故郷の理想の姿ではないのか?

さて、今回なんでこんな「国」を掘り下げるような記事を書いたかと言うとですね…

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これから日本は人口がドンドン減ってきて、市が市として成り立たなくなったり、終活という名の通り限界集落が消えていくことが予想されます。

そうなった時に、国として無駄なもの&予算をギリギリまでそぎ落として存続させようとする方向をとるならば、このツバルみたいになるのではないかと感じるのです。

分かりますか?

人口が減り、地区…もしくは村が存続できなくなった時の生き残りの姿なのではないかと思うのです。

その姿は、会社と呼べるものは殆どありませんでした。

家は皆で建てます、道の修理も皆でやります。

バイクはお互いのを貸しあいます。

老人ホームもありませんでした。家族一家団らんが日常です。

人口が減っても皆が不安にならず安心して故郷で暮らすためには、これ以上家族をお金でバラバラにせずに、皆で一家団欒で暮らすのが一番ではないかと感じます。

ツバルの皆は海外からの支援を受けているとはいえ、仕事が無くて働いていない人も多かったです。塩害で畑がやられてしまって芋などが栽培できないというのもあると思いますが…。

それでも家族は明るかったです。

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仕事がなくても助け合いは普通に行ってました。

誰かの事を「ニート」とかいうカテゴリーに分けたりもしません。

どんなに人口が少なくてもこの団結力があれば乗り切れると思うし、未来の故郷が生き残っていくキーポイントになるのではないかと思います。

国が小さいと予算やニーズが無くて作れないものも

自分が見た中で一番に思ったのがゴミの焼却場の必要性。

でも大きな敷地がいるので、細長い土地でしかもサンゴの上にあるツバルでは、地下に大きな穴を掘ってコンクリート舗装した大きな焼却場や水道施設を作ることは非常に困難です。

やるとしても工事が大規模になるので、予算も設備もありません。

支援が来て実現できたとしても、今後は逆にサンゴの土台が潰されて、塩害が発生することが考えられます。

大型資材置き場や4tトラック、ユニックなどもありません。

国が小さいというのは予算が取れないということでもあります。

限られた環境の中で身の丈に会わないものを取り入れてしまうと、ゴミとなって処理しきれずに溜まっていきます。

ツバルの北端にあったゴミ捨て場は、焼却できないものばかり…先進国の縮図みたいに感じました。

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国が小さいと予算やニーズが無くて作れないものもありますが、日本だってそんなに大きな国じゃないんです。

身の丈に合わないゴミを処理できずに溜まっていく姿を見ると、もっと自国に対してお互いが責任を持って生きていかねばならんなと感じます。

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改めてツバルから日本での暮らしを振り返ると

「身の丈から外れた生活の中で、自分自身を見失い溺れかけている」ような生き方になっている人が多いと感じます。

そしてそれが社会を形作っていくわけです。

日本が今おかしな方向に向かっているのはここが原因ではないかと思います。

今回のツバルで、国のあるべき姿を縮図化して見れたような気がします。

国の規模は違えども見えてくる問題は似てるものです。素晴らしいところも沢山あるんですけどね。

またツバルを旅できる日を願って愛を叫ぶ!

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今回も最後まで読んでいただきありがとうございました

ツバルの町並みを少しでも感じていただければ幸いです。

ツバルの国に関して、聞いてみたい事がればお問い合わせからメッセージお願いします。

件名に「ツバルに関して」と書いていただけると分かりやすくてありがたいです。

以下バックナンバーも是非宜しくお願いします。