30代になって初めて「ガンダム」を見た人の感想
レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。
周作(twitter:DarvishShu)です。
今回の記事では「ガンダム」のレビューを書きたいと思います。
と言ってもただのレビューではないです。
実は、自分は「ガンダム」はゲームや新作でその存在を知っていたのですが、実はアニメは30代になった今まで一度も見たことがありませんでした。
ある時、会社の同僚にその事を話したら「おまえは化石か!?」とツッコまれました。さすがに「ガンダム」は知っといた方がいいな…ということで、同僚の方にVTRを見せてもらいました。
子どもの頃に「ガンダム」を見たら、おそらくガンダムって強くてデザインもカッコいいと感じるのではないかと思います。プラモデルが売れたのも納得できます。
でも30代になって、そこで初めて「機動戦士 ガンダム」を見たら、感じ方も大きく違ってきます。
今回は、30代で初めて見た“機動戦士 ガンダム”のレビューを書きたいと思いますので、是非お付き合いいただければと思います。
宜しくお願いします。
世代が違うと感じ方も随分変わってくる
まぁ、年代が違うと目の付け所も違ってきます。
まず感じた事として、今から30年以上も昔にこれだけの壮大なストーリーの物語が作られていたことに感動しました。
ガンダムの世界観は壮大で、宇宙で暮らす社会が描かれています。
でも描かれていた時代(1970年代)は、宇宙関連の資料がまだ乏しかったと思います。
だから自分で宇宙の構造を調べたりイマジネーションをフル活用してこの近未来世界観を創り出したんだと思います。
その時代にそぐわないクオリティの高い想像力に感服しました。
でもあまりに難解な世界設定では、いくらガンダムがカッコよくても子ども達は食いついてきません。
そこでどこから物語の切り口をどこに当てるかというのも大事になってきます。
僕は、ガンダムの物語を見る前に主人公(おそらくガンダムのパイロット)ってどんなキャラなのかを想像しました。(顔と名前は知ってたけど)
おそらく操縦の上手い上層パイロットの息子(青年)とかではないか…という具合です。
でも蓋を開けてみたら、ちょっと近所では浮いてる機械オタクみたいな男の子でした。
ちなみに「アムロ」と聞くと、僕は歌手の安室 奈美恵(あむろ なみえ)をイメージしてました。
意外なトコから主人公となってガンダムを動かし始める アムロ・レイ君。
こんな少年でもパイロットになれてしまうんだから、なんだかガンダムって、一番先に乗ったもん勝ちみたいなイメージがしました。
素人でも一番初めにガンダムを動かしたおかげで見事主人公の座を射止めたアムロ君。
ただのラッキーじゃあないのか?
登場してからの一言から絶大なインパクトだった「シャー」
敵側も魅力的なキャラが多いのです。
それがこの物語の奥深さを感じられる一つではないかと思います。
ジオン軍(主人公達と対になる側)のボスっぽい感じのキャラが出てきて発した一言がとても印象に残っています。
彼の名はシャー・アズナブル。これ本名じゃないんです。
後で年齢が判明したのですが、年のわりになんてプライドの高いヤツだ!と感じたものです。
しかし、キャラクターとしてのインパクトは絶大ではないかと思います。
アニメでは彼は真っ赤なスーツを着ています。
モビルスーツもまるで狙ってくれといわんばかりの赤使用です。
後に「シャア専用」という言葉が世の中を横行するのですが、あれってここから来てんだな~と感じながらしみじみと見てました。
よほど自分の操縦の腕に自信があるのでしょう。
また、もしかして真田幸村がモデルなのか?とも感じました。
おそらく子ども世代でなく、若者というカテゴリの人間がガンダムを見たら、彼を支持する人が多いのではないかと思います。
気位が高いのですが、それに伴った実力を兼ね備えていて、この時代を生き抜く術を知っている。
当然、坊やみたいな人間は太刀打ちできません。
彼を見てたら、人間は生まれながらに格差はある。叶わないなら無理に対抗するのではなく別の長所を伸ばす事を考えた方が良いと感じます。
実力もさることながら、話し方一つ一つにも計算高いのが伺えます。
報告をするにしても、良い情報を報告してから悪い情報を報告する等、上司に対する伝え方にもきちんと気を使っています。相当IQ高そうですね。
そのうえハンサムなのでもう言う事無しです。
おっさん連中も渋いのがいる
この「ガンダム」という物語は、敵味方に分かれて戦争をするだけの物語ではないです。日本の戦国時代のように、敵方に自分の身内がいたりするパターンもあります。
そこが物語をややこしく、また面白くしているのです。
そしてそんな狭間でも「義」を重んじる侍みたいなキャラもいます。
その「義」を重んじる男はランバラルというおっちゃんで、彼はなんだか日本の昭和の父みたいなイメージを感じました。
若者ばっかりじゃなくこういう忠義に生きる熱いキャラも印象に残ります。
こういうキャラもいるから、幅広い世代にガンダムは愛されるのかなと感じます。
僕も彼は二番目に好きなキャラクターです。
そして一番お気に入りのキャラクターを紹介します。
組織をまとめあげる苦労人だから感情輸入できる
会社の中間管理職にあたる方は、部下の育成も気を配らないといけないし、上司からの無茶な要望も答えないといけない。
頭を下げる事もあれば部下を叱咤することも必要。
そんな会社でのあらゆる人事を任される位置にいる方は、心労が絶えず激務なイメージが強いです。
しかし組織が存在するからには必ずそういうポジションが必要になります。
主人公のアムロ君はガンダムのパイロットとして良い働きをすると思えば、やる気を失いゴネたりする情緒不安定な青年。
部下だけでもいっぱいいっぱいなのに上層部からは無茶な注文を言われて「No」とも言えない状況。
そんな中でもへこまずに頑張っている今の現代社会では次長、課長クラスにあたる「ブライトさん」
社会を知ってから、彼を見たら「苦労されてるな~」というのがしみじみ伝わるのではないかと思います。
見ているうちに、わがまま主人公や、シャアよりもお気に入りになってしまいました。
顔は老けて見えるのですが、彼も若いんです。
舵取りに恋愛に育成にと、とにかく苦労人です。
辛い時は影でこっそり泣いてたのかもしません。
こういうしんどいポジションに誰かがつかないといけないのです。それを最後まで全うする彼は、顔(特に目元)に貫禄は無くとも非常に素晴らしいです。
子ども達は多分彼をスルーすると思いますが、大人になればなるほど彼の良さが分かってくるのではないかと思います。
余談ですが、アニメ見てて「彼は多分死なずに最後まで生き残るだろうな…。」と直感しました。
彼の存在のおかげで、ある程度他のメンバーが自由に動き回れたのではないでしょうか?
お色気シーンを入れて物語に息抜きを入れる手法はガンダムが元祖?
この後ヒットするアニメ「エヴァンゲリオン」でも使われている趣向ですが、物語の端々で何度か女性のお色気シーンが出てきます。
自分はもう分かっていたのですが、あれは宇宙戦争という重たい雰囲気をこれ以上ダークにしないように緩和するために入れているシーンです。
戦いばかりを見せられたらどんなに好きなアニメでも苦しくなるでしょう。
でも事実描かれているのは、戦争。殺し合いです。
人が死ぬようなのばかり描いてたら作品が全体的に暗くなります。
だからああやって息抜きのコマを入れてバランスをとっているわけです。
▼ 案の定、その後大勢の人が死にます。
この「女性の色気でバランスを取ろうとする手法」、実はガンダムが元祖かもしれませんね。
ギレンの野望 カリスマ性ある独裁者の姿
物語の中でキーとなるジオン側(主人公と対)の総帥ギレン。
彼も非常に魅力のあるキャラとして印象に残りました。
演説の内容がとにかくパワフル。おそらく今も名言として語り継がれているのが多いんではないかと思います。
僕は彼の演説に注目しました。
話す声の張り、話すスピード、身振り手振りのバランス、話の構成全てに、相手に想いを伝えるための方法&エッセンスが散りばめられているように感じます。
説・得・力・抜群です!
「相手に響く話し方」を学ぶなら彼の演説を何度か聞いて真似してみるのもアリだと思いますがどうでしょうか?
しっかしこの人は人を殺しすぎです。
魅力的なキャラは沢山いるけど、この世界観は酷い
他にも鬼太郎みたいなキャラや、主人公の安パイにされながらも健気に強く生きる準ヒロインなど魅力的なキャラクターは沢山います。
(その分骨董品好きみたいな変な人もいますが)
漫画家や映画監督を目指す方なら、一度彼らの魅力を研究してみるもの勉強になります。
中には登場期間が短いキャラもいましたがそれでも異彩を放ってました。
明らかにエキストラキャラに位置するような人も「赤鼻」なんてニックネーム(?)で呼ばれてたら忘れません。ネーミングセンスも良いです。
こんな感じで主人公以外にも沢山の魅力的な人物が織り成す物語「ガンダム」とそのシリーズ。
しかし30代の自分がそれ以上にインパクトを受けたのが、この世界観でした。
始めにも書きましたが、ガンダムの世界は今よりもずっと先の未来の物語という設定です。
その未来の世界で第二次世界大戦よりもエグイ戦いが行われているのです。
地球の地形が変わってしまうほどの戦争。
物語の中で、宇宙在住で元オーストラリア人らしき人がいたのですが、その人が故郷のオーストラリアにたどりつくシーンがあるんですが、そこはクレーターばかりの荒廃した無人の土地でした。
その風景を見て愕然とするのですが、自分もオーストラリアで暮らしたことがある分印象深く覚えています。
そのオーストラリアの街が跡形もなくなってしまう未来なんて想像したくないです。
アニメのナレーションで「人々は自らの行為に恐怖した」という語りがあるのですが、まさしくその通りです。
戦争で、生きる場所も道も希望も失い困っている人が大勢いる未来。
ガンダムのアニメの中では、そんなに重苦しいシーンは使われてないのですが、戦争の世界(未来)というのは間違いないのです。
こんな世の中にならないように僕ら一人一人が今出来ることをしないと、未来の世代の人間達で地球をボロボロにしかねないわけです。
ガンダムのアクションシーンや登場人物のやりとりなどは純粋にエンターティメントとして楽しめますが、こんな未来…そして世界にならないように何かできないかと感じずにはいられません。
「北斗の拳」にも同じものを感じましたが、ガンダムという作品は未来の戦争への警告の意味も込めて作られた作品ではないかと感じます。
物語の…戦争の裏には、必ず死んで宇宙のチリになっていく人たちの存在があります。
ガンダムのアクションシーンばかり見てたら、なんだかその感覚がマヒしてしまうような気がして怖くなるときがあります。
だって敵国(ジオン軍)からは、ガンダムは「白い悪魔」なんで呼ばれているんです。
物語は主人公目線で進んでいきますが、ジオン国目線で描くとガンダムは悪魔の兵器以外の何者でもないのです。
皆己の信念のぶつかり合いをしてるだけなんですが、これだけ戦いの規模が大きくなると、巻き込まれる一般市民はたまったものではないですね。
最後に… 純粋に面白い話だけどそれだけで終わりにしないようにしたい
このガンダムの世界観で繰り広げられる宇宙戦争10年間くらいの歴史で一体何人の人が亡くなったのだろうか…そう思うととても重苦しくなります。
やっぱり争いばかりの世の中にはしたくない。未来はもちろん今だって。
レビューの総括をするとなると、ここにいきつきます。
ガンダムは純粋に素晴らしい作品ですが、こんな未来になっては駄目です。
宇宙にまで舞台を移して戦争してる場合じゃないです!
軍需産業を盛んにして、モビルスーツを量産してる場合じゃないんです。
もっと皆で平和な世の中を目指しませんか?
せっかく宇宙でも人類が暮らしていける程の文明に発展しているのに、アホすぎます。
このガンダムは続編もあるようですね。
物語の中でも屈指の人気キャラである「シャア・アズナブル」。
彼が一体どんな世界(未来)を描いていたのかというのも興味深いのです。
また「ガンダム」を見る機会があれば是非その辺に注目して見てみたいと思います。
長くなりましたが、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「ガンダム歴」はまだビギナーですが、詳しい方はツイッターなどで繋がれたら幸いです。
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