演劇とは何かを紐解いてみる
レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。
周作(twitter:DarvishShu)です。
今回は演劇の魅力を自分なりに考えまとめましたので、演劇に興味ある人や経験者の方にはお付き合いいただければ幸いです。
少しではありますが、昨年から自分も演劇に関わる機会がありました。
その奥深さの片りんを少し見る事ができたのですが、テキストで表現するとなるとやや難しいものですね。
演劇は知れば知るほど魅力のある世界です。
世の中、俳優さんを志す方が多いのもうなずけます。
今回はそんな演劇の世界を、演劇初心者の方にもできるだけ分かりやすくお伝えできればと思います。
是非興味を持ってもらえたら非常に嬉しいです。
演劇というのは、見ていければ見ていくほど奥が深いものです。
他のプロの競技も同じですが、いくらでも深く難しく伝えることが出来ます。
まず難しい言い方をするなら「演劇とは書かれた言葉としてのテキストをどう視聴覚化するか?」という表現技術です。
それは、台本の存在によって成立していくもので、書かれた言葉がいかに話されるか?というのが非常に興味深いものです。
書き言葉でも肉体をともなった音声に変換されるところいに演劇の面白さがある……のですが、ここまで読んでみて難しそうだと感じたかもいると思うので、もう少し初心者の自分の目線に合わせた書き方をさせていただきます。
「書き言葉」…台本に書いてある言葉を音声言語に変換するところが演劇の面白いところなのですが、台本を読んでもそこで感情の起伏がある部分やイメージは人によって違います。
声優さんがキャラを演じるのも同じでしょう。
人によって感受性が違うので、そこには分かり合えない部分があったり相容れない部分も出てくるでしょう。
自分が言葉として読んでみたものが、肉声通して聞いたらまた違う印象になる場合もあります。
そんな相違点も受け止めつつ、いかに舞台仲間と作品を良いものに作りあげていけるかが素晴らしい俳優さんの条件になります。
作品を作り上げていくうえで、人間的な器も試されます。
当然舞台は俳優が違えば印象もまったく違ってきます。
ある程度の経験者ならその時その時の演劇がライブや生き物のような感じに見えてくるそうです。
そして、作家方は現在の自分の生存のあり方を見つめ、何かを表現したいと考えつづけます。
…まだ言い方が難しでしょうか。
でも演劇の素晴らしさは是非知ってもらいたいのでもう少し頑張ります。
様式や舞台の伝統などセオリーは多い
今回の演劇の魅力を伝えるにあたり参考にしている資料がこちらの書籍になりますが、なんとも文章が堅苦しい。
演劇というものを一から伝えるならということで、昔の歌舞伎のようなルーツとの違いまで細かく書いていました。
ちなみに、演劇と歌舞伎は築き上げてきた様式は違います。
演技を通して日常らしさや現実らしさを表現しているのは変わらないのですが、根っこは違うようです。
それぞれの様式には独特のセオリーがあるようで、視点を変えてみると見えてこなかったジャンルの魅力を知ることもできます。
まず舞台に関して。
劇場という空間には「中心」が存在していて、その中心に向かって自分の行為のエネルギーをささげるようなマナの流れになっています。
マナというか、人間の中にある「気」みたいなものでしょうか。
そして正面が基本です。
野球と似ている演劇
集団構成に持続と堅苦しい説明になりますが、まあ簡単にイメージすれば演劇は野球に似ているようですね。
ピッチャーがどんなに優れていても勝てないのが野球であり演劇でもあります。
チームワークの作り方がうまくいってなかったり、仕事など各自のプライベートもある中で、どう作ればよいのか分からなくなってきている現代ではなかなか一つの作品を作り上げるというのが難しくなっています。
オーケストラのような演奏にも同じことが言えるのでしょう。
演劇の表現行為のすごさは、集団での力を帯びる事にあるので、ここは大事です。
でも現代の「日本」は昔のような共同体がなくなってしまいました。
社会性が希薄になってくると演劇にも響きます。
それでもお客さんと俳優との間に素晴らしいものを生み出していくために研磨し続けていくのが演劇の世界なのです。
劇場とはすでにあるものではなく、演技者と観客との共有された時間の中で生きられるもの。
優れた芸術というのは、日常では感じられない色や音を感じれたりすることではないかと思います。
それは音楽も絵画も同じで、人間が創り出したもの全てにおいて優れた部分というのは通づるものがあるのではないでしょうか?
回りを理解する「人間力」がカギ
少し難しかったかもしれませんが、まとめです。
演劇というものは、演劇という固定したものがあり、それを観客が一方的に体験するものでもないそうです。
その場にいるすべての人が「ある共通した時間」を体験するのが演劇。
共有した体験の質を通して参加者はその場で行われたことを演劇と感じ、劇的体験として受け取ります。
劇場とはすでにあるものではなく、演技者と観客との共有された時間の中にあるもので、それこそが創造になります。
なので演劇者は、劇場を一回ごとに「創る」という言い方をします。
演劇人は言います。
異質な文化を理解するということは知識として理解するのではなく、体が納得しなければ理解したことにならない。
でも日本人は常に外国の文化を客観的に、知識として理解しようとする。
小さな違いを主張することくらいしかできない
それでは自分たちの内部にその異質な文化を取り込んで、新しいコミュニケーショシステムを生きてみようという発想にいかない。
異質なもの同士が出会い、お互いの繋がりを維持するために構想し、可能となるルールを作り、創造行為をやろうとしなかった日本。
演劇というのは、そういった日本人として欠けていたお互いのコミュニティの構築を深める場でもあります。
演劇の歴史などはかなり古いもので、様式等も様々だというのが判明しましたが、知識としてではなく、お互いを深く理解して良い作品を作り上げていくという作業が演劇作品には込められています。
皆さんにも是非生で公演を見ていただきたいです!
観客と俳優の間で起こるというか生まれるものが演劇の作品ですので。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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