中小企業のスーパー「平和堂」の知恵をシェア
レビュワーの皆さん ありがとうございます。
周作(twitter:DarvishShu)です。
地域マーケティングの話の中で、とあるスーパーが知恵とアイディアで盛り返した事例があったのでそれを皆さんにシェアしたいと思います。
名付けて「スーパー『平和堂』がとった時代に沿った戦略」を公開。
自分も時間作って直接勉強しに行きたいと思ったくらいです!!
…今、なかなか物が売れず、田舎の小売業にとって厳しい時代になっています。
そんな中地域の流通も芳しくないお店が増えているようです。
我が須崎市にあるスーパーもここ5年で2つ無くなりました。
だから他人地区だと思えなかったです。
皆さんも、できればイメージしながら読んで頂ければと思います。
理に叶ったホームサポートサービス
今から9年前の話になります。
関西からさらに東方面、滋賀県~彦根あたりを主体にしているスーパー「平和堂」が立ち回らなくなりました。
しかし山間の村が多い山村地域では地域に面したスーパーが無くなるのは死活問題。
免許書の無い年配層なんかは特に困ります。
そこで平和堂さんはスーパーは無理でも買い物難民に対してホームサポートサービスを始めたのです。
しかし今までの事例で山村向けの移動販売があったのですが、道が悪いため車の減価償却費が平野部の2倍かかったそうです。
地域の行政も買い物など販売サービスをしても原価が合わずに頓挫するだろうと思われていたようです。
しかし、そのホームサポート代行サービスを始めたときに平和堂さんが採用した人たちが功を奏しました。
以前平和堂で働いていた人達。レジ打ちしていた人達。
そのため売り場で顔なじみだった人が多く、それが加盟して利用するお客さんに対して安心感を得たため、宅配サービスとしては成功したわけです。
もと平和堂の社員なので近所に対してもよく分かっています。
知り合いなので安心です。それに安否確認とかも進んで行うので、すっかり信頼関係が出来てしまいました。
全国にシルバー人材サービスセンターという機関はあります。
しかし時間制なので、スタッフが年配の方と話もせず時間までに仕上げるべくもくもく作業するだけだったり、一日で出来る仕事を2日にひきのばしたりする事例もあって…
とにかく行政の提示する規約通りにしか動かずに融通が利かない、ということであまり利用したいという人が増えなかったようです。
平和堂の「代行サービス」はその後、コストはかかるものの地域にとって良い歯車となりました。
そして、お年寄りの中には、「うちらも取りに来てもらうばかりじゃ悪いから」と言って、近くのJA組合の建物などに取りに来てくれるようになったのです。
「自分たちが出来ることは自分でやる」…自立の支援までできたわけです。
この信頼関係は大手の量販店ではできない部分でもあります。
人と人のつながりがうまくいくと、助け合いも良い方向へ進むのではないかと思います。
この事例を聞いて、魚屋さんが「山村へ出張して、その場で魚をさばいて売るという「走る魚屋さん」をやったら喜んでもらえるのではないか!?」という案が出て、
実現しようかという流れになっていたのですが…保健所の方から衛生面でNGが出たそうです。
それなら「キッチンカー」に改造すれば大丈夫ではないかという声も上がりましたが、キッチンカーへの改装は700万はするそう…なかなかうまくいかないものもあります。
しかしこの平和堂さんの試みと、スーパーの頃の流れを活かした人材対応は評価が高く、今では田舎都会問わず沢山の方がこのシステムを勉強しに来ているようです。
僕もイメージの段階でしかわかってないので、実際に見に行ってみたいと感じました。
少子高齢化の街を補助金などばかりに頼らずに少しでも自立支援できる一つの知恵ではないでしょうか?
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