感想『ソードアート・オンライン』仮想世界のテンプレートを作ろうと試みた作品

仮想空間オンラインゲームの可能性&イメージを認知させるのに大きく貢献したアニメ

レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。

周作twitter:DarvishShu)です。

今回、ある方の勧めでこのアニメ『ソードアート・オンライン』を見ることにしました。

きっかけとなったのがこの動画!マコなり社長

ビジネス関係の良質な情報を提供してくれる彼の音声を毎朝聞きながら会社へ出勤していたのですが、突然お勧めアニメの回がありました。

そこで紹介されたのがこの作品『ソードアート・オンライン』(Sword Art Online)です。

この作品は知っている人は多いと思います。

なにせ2012年からアニメが始まってから今尚シリーズが続いている大作で、オンラインゲームのイメージを先駆けて伝えた作品というのを知識としては知っていました。

序盤の掴みは非常に上手いと思います。一気に緊張感が出ました。
…でも大作なので見るのにえらく時間がかかってしまいます。

でも、マコなり社長のイチ推しの映画と自分のイチ押し映画が一致したのでじっくり見てみることにしました。

それにここ最近アニメを見る機会があり、見ていくうちに「今時のアニメはとんでもなくレベルが高い。世界に誇れるコンテンツばかりだ!」と感じていたのも要因です。

ちなみに一致した一押しの作品はクレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲です。

ちょっと私情を書きすぎてすいません。

オンラインの世界の未来も考察した一風変わったレビューではありますが、最後までよろしくお願いします。

まずは作品の概要をWikipediaより簡単に紹介。オンライン小説からヒットしていった作品で、シリーズは今も続いていて、本当に壮大なストーリーになっています。

各部門でも輝かしい記録を持ってます。

ソードアート・オンライン

▲画像をクリックすることでHPへ移動します
著者/川原礫
イラスト/abec
『ソードアート・オンライン』(Sword Art Online)は、川原礫によるライトノベル、およびその関連作品群。公式略称は「SAO」
◆放送開始
ソードアート・オンライン(第1期)2012年7月8日~
ソードアート・オンラインII(第2期)2014年7月5日~
ソードアート・オンライン アリシゼーション
(第3期第1部)2018年10月7日~
ソードアート・オンラインアリシゼーション War of Underworld
(第3期第2部)2019年10月13日~
(第3期第3部)2020年7月12日~

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
オンライン小説 本編の連載は2002年11月から
「ライトノベル(BOOK・文庫)」部門では、2015年から5年連続、通算6度目の同部門1位を記録

▼オープニングMOVIE

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

この作品を通して未来の仮想世界オンラインゲームのテンプレートを作ろうとしたのではないか?

初めに映し出される壮大な景観、その後も100もある各“層”に描かれる絶景。

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
オンラインゲームというのがまだどんなものか実感がわかない人はこのアニメが放映された2012年はまだ多かったのではないかと思います。

それよりも大震災から立ち直りつつある日本社会…仮想世界ではなく現実と向き合い強く生きていこう!みたいな風潮があった2012年

この時期にアニメ『ソードアート・オンライン』(Sword Art Online)【※以下SAO】は産声を上げたわけですが、全体を通しての感想となると、オンラインゲームの認知度を上げるためにまずは王道の形(テンプレート)が必要で、そのためのさきがけの作品というふうに感じました。

理由としては大きく5つ
●オンラインゲーム内でのメリットだけでなく、デメリットもストーリーの中できちんと伝えている点

2025年前後の物語という形で、そんなに先ではない近未来にさせることで視聴者に現実感を持たせている点

登場人物を“息の長い人気キャラ”にしている点
また作品を長く見てもらうために、男性だけでなく女性にも見てもらいやすい配慮を入れている部分

●現実では様々な弊害で無理だったことも仮想世界では活躍できるという夢を与えてくれる点

●仮想空間オンラインの世界と現実との狭間を楽しむという所以外は、ストーリーがやや王道な部分

敵さんが非常~にわかりやすいのも王道
特にストーリーは王道過ぎて、ラストは読めてしまうくらいでした。

でも物語のラストで、オンライン上で出会った主人公とヒロインが現実世界で再開するときに「はじめまして…」という切り出しをするのは、オンラインゲームのアニメならではの演出です。

テンプレートとして世界に発信しようとしたこの作品のポイントを紐解いていきます。

オンラインゲームの良い部分だけでなく問題点も先回りで提示

オンラインゲーム内では、自由自在にモンスターと戦ったり空を自由に飛び回ったりできるので、プレイしている本人は夢のような爽快感を得られるのではないかと思います。

川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
そんな機会があれば自分だってリンクスタートして、空を飛び回ってみたくなります。

主人公のキリト君を始めとした多くのユーザーは、初めにログインしたゲーム「SAO」の罠にはまり、クリアするまで現実世界へ脱出できなくなります。

悪夢の始まりはログインから…。生死をかけた彼らの戦いが始まります。
「トイレはどうすんだよ」というツッコミはあえてしません
ゲーム内で死んでしまうと、現実世界でも死ぬように仕掛けられているので、序盤はかなりシリアスな展開になっています。

こういう設定をすることで視聴者には、あくまで仮想世界というとらえ方ではなく緊張感を持たせて見てもらいたかったのだと思います。

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
なんやかんやでゲームはクリアされ、キリト君は無事現実世界に帰ってこれるわけですが、そんな過酷で残酷な世界を経験したにも関わらず、またオンラインゲームの世界に身を投じていきます。
まさかの2ゲーム目
それは、前回のゲーム内で生死の狭間で生きてきたという経験から、オンライン上でも「今を生きてる!」という実感がわいたからなのではないかと思います。
怠惰にぼ~っと生きるのではなく、今を情熱的に生きる方が生きていて爽快です。
時には現実には出会えないような仲間とも知り合い、苦楽を共にすることもできます
皆で呼吸を合わせ協力して一つの事を成し遂げるという体験は人生において大切です。
皆で仮想世界でお買い物を楽しんだりと、戦いだけがすべてじゃありません、
キリト君やその他の仲間たちはそんな魅力にとりつかれてしまったのでしょう。
「結婚」というイベントも仮想空間で可能なら夢があります。そして…間違えても、いろんなしがらみが無く気軽にやり直せます!
しかし、現実と仮想の違いが分からなくなってしまう危うさもあります。
©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
現実と仮想の世界をうまく利用した犯罪も今後起きる可能性は無いとは言えません。

一通りゲームをクリアした後は、そんなオンラインの世界の危うさにも切り込んだストーリーとなっています。SAOⅡ(2期)がその位置づけです。

仮想世界と現実世界を組み合わせた犯罪は、ちょっと重たいテーマですが、よくこのテーマに切り込んでくれたな~という感じはします。
それだけこのアニメが仮想世界を正しく安全に楽しむための指南書という位置づけになっているのでしょう。
©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
でも素晴らしい点もあります。生まれつき体が不自由な子とか障害を持った方でも、仮想世界だと自分の思い通りに体を動かせる…歩けるし、人気者になっていろんな人と繋がれる。
©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
そう考えると、たとえ仮想世界でも自分が輝ける場所があるというのは素晴らしいことです。

自分は普通に二足歩行できますが、車椅子生活のような歩けない人にとっては、自由に走っていろんなところに行くという事がどんなに素晴らしいことなのかというのを知っています。

仮想世界は現実世界でかなえられない想いを現実にしてくれる素晴らしいシステムでもあるんです。

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
こういうのを2012年の放送開始の時期くらいに見ていた学生が、来るべきこのSAOが稼働している2025年くらいの実現に向けて動き出しているのなら素敵な事ですよね。

今もオンラインのゲームはどんどん進化を遂げています。もちろんそのゲームの中にSAOはあります。

画面越しではありますが、かなりリアルです。

これにこのアニメにある「ナーブギア」のような装置とリンクさせることができれば、本当に仮想空間で生きているような…そんな世界が完成します!


2012年からのアニメが現実とリンクするわけです。

2025年くらいに、完全なる仮想空間オンラインゲームの完成を予想してこのアニメが作られたとなると本当にすごい話です。

でも今のクオリティの高さからしたら可能性ありますよね。

実現のために今は人体的に異常はないかとかいろいろと実験が行われているのかもしれません

違和感を感じた主人公とヒロインの人物像

SAOは非常に大作ゆえ、視聴者が物語に飽きないように様々な工夫をする必要があります。

時代は多様化が進み、いろんな娯楽が認知されていく中で、人々の好みも移り変わっていくもの。

長くこのSAOのシリーズを楽しんでもらうためにも、主人公とヒロインをどういう方向性の人物にするかというのは初めの方はクリエイターさんたちは悩んだのではないかと思います。

現実のアイドルの世界でも人気が続くのは2~3年。そのうち若い新星がどんどん出てくる新陳代謝の激しい世界。

アニメの世界も例外ではなく、いろんな作品といろんなキャラクターが誕生し続けます。

SAOはおそらく放映開始から長編になるというのは決めていたと思います。

だから“長く愛してもらうためにはどんなキャラにすればいいか?”それが出来れば作中でたとえ重たいテーマを用いても視聴者はついてきてくれます。

キャラの出来が作品の出来にかかっているといっても過言ではありません。

いかに魅力的なキャラがいるかで、作品の人気も左右されます
そこでまず、この作品のメインとなる主人公とメインヒロインにスポットを当てました。

◆女性からの支持の結晶 主人公のキリト君

2010年くらいからでしょうか。(もっと前かもしれないか…)世間の女性の好みが少しづつ変わってきます。

イケメンであるって点は変わらないにしても、他の部分です。

高身長で力強くてがっしりしている人もそれなりに人気はありますが、どちらかというと、ガリのマッチョで低身長で可愛くて守ってあげたい…(女性側の方が)そんな子どもみたいな表情を見せる癒し系男子のほうが人気が高くなっています。

今の時代の好みの男性の素質を兼ね備えています
キリト君は、そんな時代の(2010年前後の)女性好みの見た目・性格に仕立て上げた感じのキャラに感じました。

◆減点法一切なし メインヒロインのアスナさん

優しくて美人でしかも強い(戦う)…という、こちらも歴代アニメ視聴者達の総合的な好みから仕立て上げたキャラ…という感じがします。

おまけに『ゲームに対しての理解もある』というのはゲーム好きな人からしたらポイントが大きい!

これといった欠点が見当たらず、ルックスもこれまでの人気だった女性キャラの魅力的な部分だけを良いとこ取りしたような印象があります。

初めて見た時、一瞬「エヴァンゲリオン」の“アスカ”じゃないのか?と思いました。『コードギアス 反逆のルルーシュ』にも確かよく似た感じのヒロインがいます。
これだけ良いところばかりを詰め込めば嫌いになる視聴者はいないだろう…という意図を感じますが、…ちょっと現実的にこんな子いるんだろうかと感じたりします。

何か分かりやすい欠点や弱点を入れてあげることで、キャラクターを身近に感じられるのですが、そういう感じはないです。ただただ100点のキャラを作ったという印象でした。

これといった欠点がないのがやや不自然に感じるのですが…
でも実際SAOファンの中でもアスナさんの人気は高いので、ちょっと自分の見方がひねくれているのかな…というのもあります。

それに作品を華やかにするために、このSAOのストーリーにはたくさんの女性キャラが登場します。

他のキャラの方が劣等感の様な人間的な感情が垣間見れて、身近に感じます。

ファンの中では「自分は□□□推し」みたいな会話で盛り上がっているのではないかと。

また話が進むにつれ、ストーリーにメリハリを持たすために、ヒロインも交替していきます。

初代ヒロイン(?)のアスナさんも例外でなく、ヒロイン交替のため出番(出演期間)が少なくなってしまいますが、それならそれで短い出演時間で体を張ったパフォーマンス(?)を披露して抜群の存在感を見せてくれます。

ヒロインの鏡みたいな存在です。

他のヒロインが目立ち始めて、忘れそうになったタイミングに素晴らしい出演をしてくれるので男性陣の心を離しません
当時SAOをリアルタイムで見ていた中学生や高校生からはいつでも存在感を絶やさない彼女には絶大な支持を抱いていたのではないかと思います。

そして、それに追随するように負けじといろんなキャラクターが登場します。ほとんど女性キャラですけど…

でも結果的に女性キャラはストーリーを華やかにしてくれますし、SAOのような壮大な景色に華を添えてくれます。

物語当初の重たい雰囲気を緩和してくれたのも女性キャラ達でした。

確かに重苦しくなりそうな場面を華やかにしてくれたのは女性キャラ達のがんばりでした
仮想空間のオンラインゲームに興味を持ってもらうきっかけとしては彼女たちの功績は非常に大きかったと思います。

女性の視聴者からしても同じです。

沢山の魅力的な女性が登場するにも関わらず、ヒロイン一筋(多分)のキリト君。

アスナさんを助けるために我を忘れるほど無我夢中で奔走する姿に、震えるほど感動したのではないかと思います。

だってそこは仮想空間

“アスナにリンクして入れ替わる”ことだってできるんだから。

なのでキリト君の女性からの支持(人気)も未だにアニメ業界の中ではかなり高いようですね。

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project

仮想空間オンラインゲームの未来

作品はⅠとⅡ(1期と2期)、そして劇場版(オーディナルスケール)まで見ました。

CGを使った戦闘シーンは綺麗スピード感あって、幻想的で迫力満点!

▼劇場版のここのシーンは思わず感極まる人も多いのではないでしょうか? 
※少しネタバレしてすいません。

©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
こんな迫力ある戦闘や絶景の数々を実際に見て、感じて、冒険しているような気分になれるのなら、仮想空間オンラインゲームの未来はとても明るいと思います。

オンラインゲームのデメリットにもきちんと向き合ったうえで良識あるユーザーと楽しく仮想世界を楽しめるような日が来れば素敵ですよね。
©川原礫/アスキー・メディアワークス/SAO Project
勿論日常の世界も充実してこそです。

「ソードアート・オンライン(SAO)」の後のゲーム、「アルヴヘイム・オンライン(ALO)」がとても夢があって実現したら素敵だなーと感じました。

コントローラーを使ってではなく、自分の意志で空を自由に飛び回ってみたいものです。
これが現実に体験できるとなると、このジャンルの伸びしろは計り知れないと思います。

そんな「世界」を想像して形にしていくような人材が、このSAOファンの中から生まれていけば、SAOの作品自体もまだまだロングヒットしていくように感じます。

『ソードアート・オンライン アリシゼーション』というシリーズが2018年10月から始まっているようですが、こちらも人気が高く、2部、3部と続いているようです。

でも自分はキリト君と同じで、こういうゲームや世界を作る側になりたいですね。

仮想空間上だと国境などはありません。世界中の人たちと別の世界でつながることもできます。

今回の記事にも紹介したようにメリットばかりではないですが、いろんなケースも乗り越えながら、世界中のみんなと繋がれる日が来るのを楽しみにしています。

警告もありますが、オンラインの世界が明るい道へ続いていると願いたいです
世界に配信できるコンテンツ・SAOが誕生して世界中と繋がれる日が来るのはそう遠い話ではありません。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。