想いを込めるということ
この度は閲覧いただきありがとうございます。
周作(x.com/DarvishShu)です。
2021年に放送されたこの作品は、未来型SFというジャンルである以外の情報が乏しく、ノーマークでした。
しかしシリーズの構成と脚本に長月達平さんが絡んでいるということが分かり、「何ィ!?」みたいになって視聴をしようと決断。
個人的な事ですが、長月さんの手掛ける作品を見て、自分はアニメを見はじめたし作品を作りはじめました。世界観が大きく広がりました。
それだけ影響を受けた人が関わっている作品…しかもAIなどのテーマも盛り込んだSF世界…ということで、姿勢を正して視聴してみました。

正直言って時系列などが途中あやふやになり、一回見ただけだと壮大な世界観ゆえ分かりにくいと感じます。
でもまずは主観でモノを見ないで“伝えんとしている事”に注視しながら見てみる事にしました。

ちなみにアニメ作品を見始めてからなんとなくですが、客観的に物事を見れるようになった気がします。見る作品にもよりますけど。
ありうることとしてリアルに描かれた世界
物語は夢と希望と科学が混在したAIの複合テーマパーク“ニーアランド”の一角から話は始まります。
今ならAIと聞いてもしっくりきます。
時代が知識に追いついてきました。
そして主人公はアンドロイドのヴィヴィ。ジョブは歌のお姉さんです。
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テーマパークの片隅で、お客がいなくても変わらぬメンタルで粛々と歌い続ける彼女。
この辺はAIならではの任務遂行具合です。
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しかし、事件を知らせるロボット“マツモト”の出現を皮切りに様々な事件に関与していくことになります。
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シンギュラリティ―を防ぐ…という使命。
この言葉もだいぶ認知されるようになってきたと思います。
作りては未来の世界感をよくイメージしたうえで物語を創作しているわけで、この辺の想像力は本当に凄いです。
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使命をもう少し分かりやすく言うと、100年後のAIによる人類抹殺を阻止せよというもの。
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ところがヴィヴィの本懐は「歌でみんなを幸せにすること」
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この先数年ごとに色々とイベントが起こっていきますが、彼女の目指すゴール地点がブレていないのが良かった。
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彼女は自律型人型AIなんですが、あくまでゴール地点は「歌でみんなを幸せにすること」
実にシンプルで分かりやすい。
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SFの世界って、その舞台設定が難解だったりAIの行く末を考えるにあたり予備知識が色々必要だったりと、こういう部分でこのジャンルを敬遠する層もいると思います。
難解な世界なのは間違いないのですが、そこは“設定を突き詰めたい人はどうぞ考察を広げて楽しんでください”という感じで、物語自体は主人公の本懐を目指して進んでいくのが分かりやすいと感じました
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それでも設定や“なぜあのような流れになったか”などはもう一度視聴し直せばよいことです。
こういうジャンルがあまり慣れていない方は、まず主人公の真理の探究を軸に見ていけば良いと思います。
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時々時間の感覚がおかしくなってくるのは正直なところなのですけど。
あと、ヴィヴィさんは相手を良く見て必死に何かを感じ取ろうとしているということで目のアップ描写が多いです。ここは印象に残りました。
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彼女は人間ではないです。でも自分の中でどういう事なんだろうか、どうすれば笑顔になってもらえるのだろうか…どうすれば心を“込める”ことになるんだろうかと目の前の事象に目を逸らさずに真剣に生きてきたのではないかと感じます。
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全ては繋がっていく
何十年か間を開けながらやってくるイベントの“ポイント”
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この内容も実に興味深いものばかりでした。
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僕らはAIが生活に関わるようになったらどんなに便利な社会になるんだろうかという程度の予想や考察止まりになりがちですが、AIが日常にあふれるようになった“そのさらに先”を描いています。
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AIと人間の対立を決定づける大規模事故を阻止したり…AI人権の承認に関して踏み込んで関わったり…
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暴走しかけたAIの楽園を止めるために抗う…というか戦いのシーンもあります。
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AIって自分達にとってなんだろう…“人間には絶対逆らうな”とプログラムさえすれば安全って訳でもないし…と、視聴しているうちに各々考えさせられるものが沸き上がってくると思います。
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そしてこの作品はそういう今まで大勢の人たちが考えていなかった未来の形について考えさせる所が狙いなのかなと感じます。
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そうでないと我々の社会でも「人間がAIに使われる」ようになると感じずにいられません。
AIをただの労働力だとか替えの利く自爆兵みたいな何かと勘違いしていれば、いずれは人間側に天罰が来ると思います。
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いや、これは現実世界での話です。戦争で猛威をふるっているドローンもAI搭載してますよね。
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僕らは普段そういう来たるべき未来とAIとの関係性に関して考えを巡らす事がなかったので、このアニメ作品がよいきっかけになりました。振り返ってみればSF作品というより哲学的なテーマを扱った作品に近かったです。
自分の人生をまっとうする
ヴィヴィ本人には「心」が分かりません。
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それでも実に100年もの旅で、多くの人間と出会い、別れ、そしてAI同士の絆を経験することで、彼女なりに「自分にとっての心」を定義しようとします。
倫理観を問われるというか、哲学的なドラマでした。
そして我々が、深く想像し、考えることをやめていた部分を突っついてくれたような感覚が残りました。
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他にも、大人と子ども(学生くらい)が見てもまた感じ方が違うと思います。
進路や対人間で「自分らしさ」を模索する高校生にとっても、共感できる部分はあると思います。
そして感じた答えは…無駄な経験なんてものは無いって事。
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それが最後に歌を歌わせる力となります。
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自分の使命を果たした……己の人生をまっとうした素晴らしい終わり方だったのではないでしょうか。
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武士道に近いような感覚がしましたが皆さんはどう感じたでしょうか。
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またこの作品で使われた“歌”は定期的に聞いてます。想いのこもった素敵なメロディーばかりです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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