感想「タコピーの原罪」全6話なんだけど6話もあるBLACKドラえもん

鳴り物入りでアニメ化された衝撃作

この度は閲覧いただきありがとうございます。

周作x.com/DarvishShu)です。

今回レビューを書くことに“挑戦”しようと思ったのが『タコピーの原罪』という作品。

タイトルに入っている原罪(げんざい)という言葉がなんとも言えないカラーを出しています。意味は調べてみたのですがしっくりする答えにたどり着けませんでした。

この半茹でしたような生物がタコピーだ!
メインの登場人物はタコみたいな宇宙人でカワイイの一言なのですが、内容がとにかく衝撃的でした。
冒頭で意味深な注意書き
こんな作品がアニメ化されているのか…

時代は変わってしまった…でも…

全て視聴を終えた後、心に重い余韻が残り、一言では言い表せない感情になります。

その「言語化できない感覚」こそが、この作品が描こうとした「コミュニケーションの断絶と困難さ」をそのまま受け取っているからではないかと思うのですが…

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
まずはこの作品のアニメ化までの流れを簡単に紹介。

とにかく「少年ジャンプ+」で連載が開始されるとSNSで偉い話題になり、閲覧数も凄い事に。
その事を実証するように「この漫画がすごい!」の部門で上位に選出。
「やばい」とか「すごい」というレビューが飛び交い衝撃作と言われている。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
要するにアニメ化される前からえらい話題になっていた作品です。

そして視聴した人たちのSNSは、今の気持ちをどう伝えたら良いのか分からず「ヤバい…」とか「エグってくる…」みたいないまいち分からない言葉で埋められていました。

確かにこの作品は言語化が難しいです。

目の書き方が秀逸というかインパクトあります
「言葉にできないほど揺さぶられた」と言ってしまう事もできますが、苦しくなければレビューにお付き合いください。





人間関係のままならなさ

国内外ですさまじい反響を呼んだ衝撃作品…

▼オープニングだけ見てもまだホンワカとしたものしか感じられないと思います。

でも視聴していけば明るみになる凄惨な現実(いじめ、虐待、家庭崩壊)。これが可愛らしいキャラデザとのギャップを感じて心が追いつかなくなります。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
多分脳が理解を拒んでいるのでしょう。特に家庭崩壊の部分…
©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
子どもを守るのは親の役目なのに何をしているんだ…とただただ悲しくなりました。

しかし人間をよく理解していない宇宙人・タコピーが善意で状況を動かそうとするたびに事態が悪化していく皮肉がなんだかやるせなくなります。

会話(感情をモロにだした怒鳴り合い)をしているシーンを見て、喜ぶタコピー…これは救いが無い…

このシーンは見てて苦しかった。宇宙人には分からん領域でしょう。
人間と宇宙人では分かり合えないとかいうメッセージもありますが、大事なのはそこでは無いような気がします。

相手を理解しているつもりで、実は自分の価値観を押し付けているだけっていう人間関係ってよくありますよね。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
対話は重要ですが、その中で相手に対する歩み寄りやリスペクトが必要です。そして大人であればあるほどしっかりしていないといくら対話を重ねても悪化の一途をたどるだけです。

他にも「登場人物全員が誰かの被害者であり、同時に誰かの加害者でもある」という構造も辛い。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
何かが解決すれば全てまるくおさまるなんてキレイ事はここにはないのです。

当然、犯人探しをしても解決しない。

想いとはウラハラ…でもなぜこうなるのかが分からない
途中で登場人物の視点がチェンジする部分があるのですが、それがかえって絶望を誘いました。

ちょっと抽象的な言い方ですが、出口のない閉塞感に胸を締め付けられるような感覚でした。

もうスマホの壁紙にでも使おう!

BLACKドラえもん


SNSではこの作品を「ドラえもん令和バージョン」という例えで発信している方が居ましたが、確かに頷けます。

ドラえもんみたいに奇麗に美しい物語にはならないんです…今の時代は……

あんな見せかけだけのハッピーエンドよりも私たちが生きる世界はもっとシビアで残酷なんです。

これが今のドラえもんのあるべき形…みたいな…

それくらい今の家庭環境や学校というのは荒んでいるのだろうか…

道具は使いようというのも学べたことの一つです
全てがそうではないにしてもこういう作品が世に出ているわけなので、現場である学校や家庭では子ども達は相当追い詰められているのではないかと感じました。

昔はまだ辛かったとしても受け止めてくれる人がいた…皆で助け合ったり補い合ったりした…でも今は何なんだ…

この世界が地獄みたいになっていく…

そこにタコピーが“原罪”というものを投下するのです。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
「わかんないっぴ」とタコピーなりに悩み抜いたうえでの一つの答えです。

これを『絶望』と見るか『希望』と見るかは分かれるところでしょう。

そしてラスト終着点をどう見るか…

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
出も無責任な親の子どもになってしまったら悲劇ですね。

海外からも大きな反応が…

家庭問題は日本特有のものなのかと思っていたのですが、海外からの反響もすごかったようです。

「最も陰鬱な傑作の一つ」と評されていました。

作画や技術面でも評価が高く、声優の演技力と表情がキャラクターの悲劇性を高めていてとても伝わるものがあるようです。

©タイザン5/「タコピーの原罪」製作委員会
この作品をきっかけてに親のネグレクトや児童虐待という現状を“普遍的な社会問題”として分析し、倫理観について議論が交わされる事を願います。

成長の物語だという前向きな意見もありましたが、周囲の環境は何も解決していないので自分達でどうあるべきかを考えていく必要があります。また今作を通して考えるきっかけになればと思います。

実体験や身近な問題として増えていかない事を願ってやみません。

親!あなたたちの不満は回りまわって子ども達にしわ寄せが行くんやからしっかりしようや。己自身で解決できる強さを持て!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。