感想「全修」全てのクリエイターは常にストイックであれ!

クリエイターの苦悩と熱量と魂を込めた作品

この度は閲覧いただきありがとうございます。

周作x.com/DarvishShu)です。

今回レビュー記事を書かせていただくのは『全修』というオリジナルアニメ。

オリジナル作品なうえ、力強いタイトル…そして壮大なイメージを抱かずにいられない音楽。

アニメーターの本気さを感じました。

自分もクリエイターの端くれとしてリスペクトを込めたレビューを書かせていただきます。

©全修。/MAPPA
ちなみに“全修”とはオールリテイク。全て作り直しの意味。完成した現物を前に現場監督から言われたら頭真っ白になるやつです。

コンテ作業後に言われたら意識失うくらいのパワーワードです。





「描くんだナツコ!」

彼女が主人公…なのか?前髪で顔が見えない……こんな出で立ちの主人公は初めてです。
冒頭でも書きましたが漢字2文字の簡潔なタイトル。

タイトルの最後に「。」が付けられているというのは“そこが区切りである”という意味合いなのだろうか。

物語は意外と全年齢に刺さるものがあり、単なるお仕事アニメではなかった。

そして内容の薄い異世界モノでもなかった。

作画は素晴らしいの一言!
“情熱が常識を超えていく”を体現したような力強い作品でした。

そういう面でもタイトルは物語のイメージにバッチリハマっていたと感じます。

情熱を持ってこの作品と向き合い、描きあげてくれたのは伝わりました!
あまりネタバレをしたくない……是非作品を視聴してほしいという気持ちが強いのですが、時折見せるギミックにアニメーターさん達の思いが溢れているように感じたのでネタバレにならないよう気をつけながら紹介したいと思います。
©全修。/MAPPA
アニメ制作の仕事がテーマになっているだけあって、まず作画やエフェクトは申し分なかったです。

あえて出す完成前の作画や、そこから動き出す命宿らせたイメージ達…

往年のアニメファンが見ても唸るような演出…

そしてそこに命を吹き込んでいく主人公の広瀬ナツコさん。

©全修。/MAPPA
物語がピンチになるとポケットに入れたペン(鉛筆)が光り出し、ささやき始めるのです。「描け!描くんだナツコ!」

これがウルトラマンみたいなテイストの懐かしさMAX演出で、書き手の情熱が融合したような感じとシンクロしてとにかくカッコイイのです。

オリジナルアニメということなのでこの辺のゾーンに入った作画エフェクトはどんな打ち合わせを経てこういう魅せ方になったのか非常に気になる所です。
©全修。/MAPPA

アニメーターさんが一番輝いている“その時”を滅茶苦茶抽象的に描いているように感じます。でも実際のアニメーターさん達は脳内ではこんな心境で無我の境地となりペンを走らせているのかもしれません。締め切り間際などは特に…

©全修。/MAPPA
アニメの制作は大変です。

でもその大変な作業を経て作品は出来上がるのです。

ナツコの「出来た!」という力強い声が全てのアニメーターさんの叫びに感じてしまうように錯覚してしまいます。

それだけ「出来た!」と言える瞬間を迎えた時の爽快感は他の職業では味わえないものがあるんだろうなと。

自分も小説を手掛けている人間として、この「出来上がった!世に生み出せた!」という感覚は少し理解できます。

自分の力でやりきったんだ!0から1を生み出したぞー!!という何とも言えない達成感が体中を駆け巡る様…

©全修。/MAPPA
少しだけナツ子さんの感覚が理解できます。

全身全霊でやりきったぞーという境地。

©全修。/MAPPA
今全てのアニメーターを代表して声高に叫んでいるように感じます。

修正の難しさ…でも絶望しない強さ


実際にアニメーターさんは一生懸命描いても「はいボツ!全修!」みたいに言われる事があるでしょう。

ショックで頭が真っ白になる事もあるでしょう。

そこから立ち直り、描き直すのは強靭なメンタルと、描ききる体力と情熱が必要です。

どんな逆境に対しても目を背けずに原画に向かう精神力…

それでもうまく描けない葛藤…そしてリテイク…

©全修。/MAPPA
この作品は、そんなアニメーターさん達の孤独な戦いのアナロジーを描いているように感じます。

何度も言いますが描くことは本当に大変です。アニメは製作チームで成り立っていますが、原画をひたすら描き上げるのは孤独との戦いです。

ストイックに描ききる強い意志がないと完成というゴールに届きません。

この作品はそんな苦しみを異世界というフィルターを通して描いています。

©全修。/MAPPA
どうしてもうまくいかなくなった時、きっと絶望感を感じるでしょう。

でもそれでも描いて描いて描きまくっていくうちに光が見えてくる…

そんなアニメーターさんの命の炎を燃やすような仕事ぶりが異世界という舞台から見えてきます。

自分はこの作品を通して、アニメーターさんの仕事の厳しさや壮絶さを感じ取れたのですが皆さんは如何だったでしょうか?

日本のサブカルチャーを支えている製作陣の皆さん…立派です。彼らの頑張りは絶対に世界中に発信したいですし、自分の仕事を誇れるようになってほしいです。

©全修。/MAPPA

クリエイターとしての生き様

本編のストーリーを伏せてレビューを書くのは難しかったですが、この作品は今何かにチャレンジしている人にとっては間違いなくパワーになります。

不安で先が見えなくても…絶望が待ち構えていても突き進む…突き抜けていく強い意志が作品の中から感じられます…

一流のアニメーターはそういう鉄のメンタルを携えて日夜頑張って描いてくれています。

その情熱は今では日本を飛び越え、世界中に発信するようになりました。

アニメーターさんはじめ制作に携わってくださっている方々の努力の賜物です。

©全修。/MAPPA
僕らも業種こそ違えど仕事にプロ意識と誇りを持って突き進んでいきたいものですね。

出来ればラストのシーンからさらにもう一話だけ追加エピソードが欲しかったところですが、それは己の胸の中で描いてみたいと思います。

©全修。/MAPPA
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。




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