フィクションとはいえ突き抜けて生きていきたい
レビュワーの皆さん 閲覧いただきありがとうございます。
周作(x.com/DarvishShu)です。
今回は2024年、書店でも話題になっている小説のレビューをシェアさせていただきます。
本を読むようになってきて、ビジネス書だけでなく小説などにもチャレンジするようになりました。
その中で目についた作品です。
著者は宮島未奈さんという方で、2024年本屋大賞受賞作。比較的新しい小説です。
まずタイトルを見た段階で、“天下ってなんの天下取るん?”みたいな気になり、アマゾンをポチしました。でもそんなノリで購入して良かったです。
読み終えた後やや哀愁を感じながらも我に返り感じた事…
もう少し早くこの作品に出合居たかった………いやいやそう感じるのではなく、今からでも自分の道を突き進んでいく生き方を実践していこうと考えを改められた作品でした。
実践出来ればこの本を読んだ収穫は十二分にあると思います。
自分の人生を生きる為の指南書の一つとしてお勧めしたい作品です。
では、クリエイターの目線でのレビューにお付き合いください。
現代人は周りを気にしすぎ
ニュース記事ではありますが、今どきの学生は目立ち過ぎないように普通で居ようとするらしいです。
目立ち過ぎたら叩かれるからみたいですが、それだと周りの目を気にするあまり自分が突き詰めたいものに没頭できません。
たとえやりたいことがあっても周りの目が気にならなくなってからでないと自分の人生を生きられないように感じます。
窮屈です。
しかし自分も20代の頃は他人の目が気になって仕方なかったチキンハート君だったので気持ちは分からなくもない所。
それでもあえて変な人、変わり者と呼ばれようが自分の道を突き進めたから成しえた人生っていうのがあります。
メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手などがそれにあたります。
そんなとある人物“自分の道を進み続け、天下を取った人間”の高校生時代はどんな感じだったか?
読み進めていく中、この作品はそんな一人の著名人の自伝(高校生編)を描いているようなイメージがしました。
主人公は高校生の女の子なのですが、作中で彼女は色々とチャレンジしていきます。しかし失敗もあります。(失敗というニュアンスも微妙な所ですが)
しかしそれらも全て経験。これから続く人生の中で何かと化学反応を起こし、つながっていくのでしょう。そしてつながった時に失敗だと感じたものは成功の為の伏線となり、必要な事だったんだと認識されます。
この作品は続編も既に出ているのですが、今予想したような感じであのチャレンジもあのチャレンジも“天下取り”に繋がっていたんだという流れに行きつくような感じがするのです。
まだ読んでいない人もいると思うので、ネタバレはあまりできませんが、自分の信じた道を突き進むことが出来る人間を客観的に見れます。
素直にカッコイイです。
だからそんなカッコいい大人に…なりませんか?
怖がることないですから。
理解者は必ずいます。
凛としていたら好きになってくれる人も必ずいます。
だから突き抜けて…みませんか?…何かを始めるならとことん……
型破りではなく型を新たに作る人間に
主人公の成瀬さん…。
自分が感じた特徴として、自分で決めて動くということ。
これはかなり大事な事です。
今は疎遠ですが、僕の付き合っていた知人だった人はとにかく自分で事が決められず、何かにつけていつも判断を僕に仰ごうとしていました。
まぁ自分が決めるので良いかと感じていたのですが、あまりにも判断事を人任せにするので、ある時「あなたが決めて。私はあなたの親じゃない。」と突き放したのですが、それだけで疎遠になりました。
でも彼女を見ていたら、他人はあくまで他人。小さいことは気にせず全部自分で判断して決めて動いて結果をすべて受け入れる…ここまでセットでやってしまっても良いのではないかと感じます。
彼女は初めから他人に期待してない。強制してない。去る者は追わない。
自分で決める。
今まではそれをどこかでしんどく感じていました。寂しさとか不快さも正直あります。
しかし自分で本当にピンからキリまで“決めて断て”ばそんなにしんどく感じないのではないかと感じるようになりました。
実際この作品を読んでから後、どんなことも人に判断を仰ぐことなく自分で決めて動くようにしています。
始めはどこ行くにも何作るにもいちいち考えるのにめんどくささはありましたが、慣れれば自分軸で生きている実感が出てきて変なわだかまりや後悔が無いです。
少しだけ“成瀬ニウム”が自分の生き方に浸透したのかもしれません。
そりゃこの物語はフィクションです。本人はいません。
でもモキュメンタリー(ドキュメンタリー手法を用いてフィクションであることを前提とした映像手法)の作りでリアリティがあるので親近感が湧きます。
西武大津店の閉店は事実なので、史実に沿ったストーリーです。ここにもなんだかリアリティを感じます。
これはきっと天下を取る「過程」が描かれている
小説の方は、今後の成瀬さんの活躍の気運を臭わせながら一旦終わりますが、この先彼女がさらにどんな風に突き抜けていって何らかの天下を取るのか気になります。
一人の著名人の自伝(高校生編)を描いているような感じでこれから社会人へと進む中で……
…本当にアレを建ててしまうのでしょうか…
そして彼女にとっての“天下”とは……
一人我が道を行くのは周りから変わった目で見られがちです。
でもそんな目も気にせずに突き進む事。これが結果として天下を取る人間の姿なんでしょうね。
自分自身も今、このまま向かう日本に危うさを感じ、なにか自分にも出来ることはないかと思い立ち、とあるチャレンジに突き進んでいます。
でもこうして“成瀬さん”に影響され、自分も本気で社会に向けてメッセージを伝えたいという情熱のまま執筆しているこの作品を、著者の宮島未奈さんはじめ読んでくれる方が居れば幸いです。
自分もこの小説とは違ったベクトルではありますが、日本を…この世の中を少しでも良くしていきたいという熱い想いを感じています。
少し宣伝でもありましたが、こちらは読んでいただける方がいれば幸いです。是非宜しくお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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