感想『がっこうぐらし!』有事の場合を想定しましょう

バイオハザードをプレイ(予習)してから見ましょう

以前流行ったアニメ作品『けいおん!』のようなポップなロゴと共に明るい女の子たちが織り成す学生生活…そんな雰囲気をめっちゃ醸し出している作品が放送されていました。

自分はアニメを見るようになったとはいえ、アラフォーですし、こういうテイストの作品はやや対象年齢としては合ってないかな…そう感じながら試しに1話だけを視聴することにしました。

しかしその舞台となっている「がっこう」は……と視聴者さんをトンデモない方向に持って行くような作品だったので、身を乗り出して見てみようと感じたのが今回紹介させていただく『がっこうぐらし!』という作品。

TVアニメ「がっこうぐらし!」公式サイト
レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。

周作x.com/DarvishShu)です。

この作品はオープニング映像と実際のシーンとのギャップもあり、視聴者の心を絶叫マシーンのように揺さぶってきます。

なかなか攻めた内容となっていますので、興味があるかたは今回のレビューを見た後、気をしっかり持ってから視聴を試みてみて下さい。

自分みたいに何の予備知識も無く見てしまうと、頭の中で「!」が飛び交いまくった後、暫く“飛んだ”状態になってしまいます。

OPのワザと感は今振り返るといやらしい。

※和数を重ねるごとにオープニング映像が変わるのもポイントです。

私たちはここにいます

なんて可愛い感じのオープニングなんだ。

このオープニングからまず物語の内容を予想してみました。

アニメタイトルのロゴも『けいおん!』と殆ど同じだし。

これからこの一番幼そうなこの女の子を中心に学校生活の中で成長していく様子を描いていくんだろう。
©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
“がっこうぐらし”なんていうくらいなんだから、この子人間でなくて宇宙人なのかな?

だってこの子の帽子からツノみたいなのが出てるし…

©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
宇宙人の女の子が学校で仲間と出会い、学校で暮らしながら仲間達で絆を深めあっていくんだろうか?

そしてエンディングで「私はここにいます。元気でーす」って宇宙に向かって写真付きの電報を送るとか…

…自分が思い描いていた予想していたストーリーはこんな感じです。

……全然違ってました。

でもオープニングを見てたらこんなエピソードが浮かんでくるのも分かるんではないでしょうか?

しかし現実の世界は想像を絶するものだった。

そしてその現実を受け止めきれずに夢の中で生きている女の子ゆきさん…その子の目線で話が進んでいきます。

公式サイトのストーリーページを見てみて下さい。

なんだか意地悪な感じがするのは自分だけじゃないはずです。

特に「ストーリー紹介」のページや「キャラクター紹介」のページを閲覧してみれば分かりますが、キャストのコメントが実にいやらしい。

例としてー
高橋李依さん「この夏は、学園生活部と一緒に日常を楽しみましょう!」
小澤亜李さん「楽しくカワイイ学園生活部のみんなをお楽しみにー!」
©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
何を口留めされているんだと言わんばかりのカモフラージュコメント。

ストーリー紹介の文章に出てくる《かれら》って何やねん!

っていうか公式サイトの内容がまず面白いのでまずそっちを見て下さい。大事な所を隠しながらうまく消化していて、アニメも良いけどHPの紹介文も見ものです。

読んでてわざとらしさを感じてニヤニヤしてしまいます。

実際は…もう生きるか死ぬかの世界なのに…

あくまでネタバレは控えたいのですが、一つだけ作品を楽しむためのコツを言うとすれば…

2000年頃からゲームを皮切りに大人気コンテンツになっていった「バイオハザード」

この世界観を今一度見ておくと、知っておくと、この物語の世界観にもすんなり入っていけます。

…受け入れられます。

…視聴できます。

最後まで……見届けられます。

まぁ何が言いたいかというと、……よくまぁこんな作品を世に出そうとしたものです。





どんな状況でも今を楽しむ精神…なんて無理です!

ここで趣向を変えたレビューを。

©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
視聴者を欺いたこの作品は皆さんにはどう印象に残ったのかは分かりません。

タイトルロゴにはじまり、オフィシャルHPの中までこれだけ内容にあってないのも珍しいです。

蓋を開けるギリギリまで分からない感じで、いざ蓋を開けると衝撃の展開でインパクトを残すという意味では成功したのではないでしょうか?

ただ実際に、日本が戦時中とかになったらこんな状況になるのでしょうか?

アメリカのトランプ大統領が日米安保条約に関して土台が覆るような滅茶苦茶な事言ってますが、日本はこの先平和でいられるのだろうか…

ふと平和ボケになっている自分自身に冷や水を浴びせかけたような感覚になりました。

©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
緊急時には“情”が邪魔してしまうこともある、それでも時には振り切ってあらゆる状況を想定して動かないといけないケースも出てきます。

決断力が必要になります。

「自分達の生活を守るためにも、有事の場合を想定して、程よい緊張感と防衛能力を持っておいた方がいいよ。」そんなメッセージは感じませんでしたか?

さすがに女性だらけの話でそこまでは考えなかったかもしれません。でも彼女達も現実を受け入れて、その時自分に出来る精一杯の事をやったからこそ、災難から打開できたわけです。

©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
現実を受け入れらえずに“これは夢だ~”なんてうずくまっていてもどうにもなりません。

もし“その時”が起こってしまったら、あなたはどうしますか?

うろたえずにしっかり現実を受け止めて行動できますか?

…という明るい学園生活で思いっきりカムフラージュさせた中で、ヘビーな問いかけが見え隠れします。

©Nitroplus/海法紀光・千葉サドル/芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。