レビュワーの皆さん 閲覧いただきありがとうございます。
周作(x.com/DarvishShu)です。
今までのスポーツ漫画というのは、あまりフォーカスを当てられてこなかったとはいえ親の庇護のもとですくすく育った主人公達が、フィールドで活躍する物語がスタンダードでした。
活躍できるのは、親の陰からの応援のおかげだったりします。
序盤からそんな潰しあいの世界の残酷さと過酷ながらも一番になりたいという野心むき出しの世界が口を広げてくれます。
「ブルーロック」。監獄の中を切り込んでいきたいと思います。
是非、そのゾクゾクきたレビューにお付き合いください。
一番になりたいという強い気持ち
過程なんてどうでもよい。結果が全て。勝ったものが生き残っていく。
「ブルーロック」という名のサッカーのストライカーを決める為の監獄。その中でのルールは実にシンプルなのですが、視聴した皆さんはどう感じたでしょうか?
でもサッカーをやってる人から見れば、自分がその中で戦っていきたいと感じますか?
「いや…この中からストライカー一人とか…さすがに俺無理じゃん…」とか感じませんでしたか?
自分がもしサッカー得意だったとしても、まずこの脱落したらサッカー生命経たれるうえ、270人中1人くらいの倍率の中、生き残っていけるような気がしません。
殺し合いをするわけではないのですが、感覚的にそういう錯覚を持ってしまいます。
自分がこのブルーロックにエントリーされたら…そう考えると、その時の自分の心理状態が試されます。
「面白れぇじゃんか…」と思う人もいれば、「そんな…たった一人とかムリゲーじゃね」「ふざけんなこんなのサッカーでも選考でもない」
結果を出して生き残るのみです。
最後の一人になるまで生き残りたいという強い生存意思です。
でも従うしかないのです。この監獄内では。
キャラ数すごい!男ばかりだけど
極限の状態でも生き残りをかけて戦うキャラクター達はとにかく魅力があります。
一度挫折を経験した人間なんかは殻を破ることができれば強いですし魅力的です。
この必死さがモロに伝わるからこそ視聴者たちは見入ってしまうのでしょう。
各キャラの人気も高く、既にいろんなグッズが出回っています。自分の認知している限りでは蜂楽廻 (ばちらめぐる)君が人気あります。
とにかく話が進むごとにどんどん魅力ある選手が出てきます。こんなにキャラを出して見分けや組み分けなど混乱しないのだろうか?…と思ったのも初めだけで、集中して彼らの真剣勝負を見ているせいか、みんなの特徴などはすぐに覚えてしまいました。
極限の中での戦いが、我々にそうさせるのでしょうか?
むしろ他キャラに対しての解説役か?と思ったくらい。
しかし自分のゴールで勝つという“エゴ”をだんだんむき出しにし始めてから急に魅力が出てきます。
その“進化”が魅力的に見えたのでしょう。
ゴールへの嗅覚から一気にチームメイトと駆け上がっていく瞬間瞬間を音と音楽で滅茶苦茶興奮するように作り上げていきます。
この一瞬にかける!このチャンスを逃さない!ってのを、青い目の度アップの表現だったり、スローからの細かい駆け引きやアイコンタクトだったりと、まるでこの作品のために作り上げたような作画はお見事としか言いようが無いです。
現時点でまだ見ていませんが、大画面であの青い目とゴールに対する嗅覚などどんな感じで表現しているかが気になります。
それくらいゴール前の攻防などはスリリングな魅せ方になっています。この辺の緊張感が他の作品にはない魅力であり、見ている自分も一気にアドレナリンが出てくるのを感じます。
エゴイストでありながら冷静な分析力
自分はあまりサッカーは詳しくないのですが、そんなサッカー初心者でも分かるくらい、サッカーの面白さ、ストライカーのマインドを描いています。
そこがしっかりしていないとエゴイストが成り立ちません。
主人公の世一君は目に見えるアビリティよりも、見えない分析したり俯瞰してみる力があったから監獄で生き残れています。
圧倒的なゴール至上キャラではなく、こういうタイプの選手を主人公に据えたのも作者の意図を感じます。
先ほど書いたように、はじめはちょっと控えめだった世一君がだんだんストライカーとしての本能に目覚めていく様子は、見ている視聴者さんを虜にしてゾクゾクさせてくれます。
彼らのような“ここで生きていくんだ”という実感が出るから。
余談ですが、出てくる登場人物の殆どが男性という珍しい作品でもあります。女性キャラはほぼ1名。ホントに刺身のツマみたいな感覚での登場でしかありません。硬派です。
この狂ったような空間と魅力あふれる空間が混在する世界『ブルーロック』の虜になっていく男たち。
そんな戦いの結末に、目が離せませんね。次から次へと現れる強敵にワクワクが止まりません。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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