感想「死亡遊戯で飯を食う。」出来れば他の仕事に就いてほしかった…

本当にいかれた世界だった

この度は閲覧いただきありがとうございます。

周作x.com/DarvishShu)です。

この作品を視聴しようと思ったきっかけはズバリ“タイトル”。

だって意味不明です。じゃないですか?

死亡遊戯というのはデスゲームです。

殺し合いです。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
少女たちが殺し合いして身銭を稼ぐ世界です。

それで生き延びた人間が数百万のお金という賞金を手にする事が出来る闇の世界。

こんなの現実にあるわけないだろ!あってたまるか!!しかもデスゲームに参加しているのは全員10代か20代の女性ばかり…という自分の中の常識と、なんでこんなデスゲームがまかり通っているの?この世界はどうなってるんだ?という頭の中で絶えず沸き上がるクエスチョンに対して何らかの答えが欲しかったから…

でもこの世界は“いかれた世界”だった。

常人には理解できない世界だった。

そしてその世界で敗れ、死んでいく若い女性達…

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
これはホントに異色の作品ですが、惹き付けるものがあります。

使われているBGMも何か自分の感覚を麻痺させるような幻想的な曲が多く、途中からこの独特の世界観をしっかり味わいたくてイヤホンで視聴していました。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
見る人を選ぶ作品なのは間違いないですが、雰囲気を作り出す音楽は超一流です。ピアノの散らし具合が絶妙。

サントラあったら買いたいくらい…

そんな「死亡遊戯で飯を食う。」のOP映像です。

この映像からしてもうなんかおかしいです。





いかれた世界で生きる者と傍観するもの


1話目は拡大版で、このデスゲームがどういうものかを一通り理解するためのオープニングバウトという感じでした。

でも想像以上にきつかった。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
こんなペースでエピソードが続いていくのか…

デスゲームに参加している女の子達の心理状態はどうなのか…

主人公は99回クリアするとかいかれた事を言っているが、頭大丈夫なのか?

壮絶な1話を視聴し終わったところで、世界観はなんとか理解できましたが、クエスチョンは増え続けるばかり。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
この世界はなんなんだ…
©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
戦争の行われている世界のメタファーをこの作品を通して表しているのか…
©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
でもそれならなぜ女の子ばかり…しかもバニーガールやメイド服など妙なコスチュームにさせられて殺し合いをしているし…

このデスゲームの創造主は最後まで出てきませんでしたが、主催者の趣味の悪さに吐き気がします。

物語を見ていくうちに、このデスゲームの運営や参加からクリアまでの流れなどが次第に明るみになってきます。

だからなのか、この狂ったデスゲームがフィクションのような気がしなくなって怖くなります。

途中、デスゲームに参加する本人のドキュメンタリーみたいなエピソードも入り、よりリアルさを感じさせるものがあります。

嫌でも色々とバックを想像してしまう

デスゲームの現場には何台も監視カメラが設置されています。きっとこの殺し合いの様を出資者達が見ているのでしょう。…エンタメの一つとして…

滅茶苦茶な富裕層たちの嗜む残酷な趣味…

そんな片鱗が少しだけ見えます。

主人公がローマ時代に支配者に立ち向かう剣闘士(グラディエーター)みたいにどこかで反逆してこのデスゲームという狂った構図をぶっ壊すというストーリーも期待していたのですが、そういう方向には進まず…

主人公の幽鬼(ゆうき)さんは淡々とゲームごとのクリアの為の特性を見抜きながら生き残っていきます。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
しかし死んでいった名もなき女性達…
©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
デスゲームへの参加は本人の意思で強制ではないとはいえ、救いのない世界です。

カメラのアングルのヨセや引き、そして音楽がその異様な雰囲気をより引き立てていて、BGM付きの芸術作品を見ているような感覚でした。

推しを作ってはいけない

1話を視聴して、感情が追いつかないと思う人はなかなか視聴が難しいのではないかと感じます。

参加者に少しでも感情輸入してしまうと辛くなります。そしてそんなシーンが続くと感覚がおかしくなります。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
このレビューを書いている時点で他の人の感想などは見ていませんが、思い入れのキャラは作らない方が良いです。

それくらい“いかれた世界”を描いています。

普段使わない感情…感情のインナーマッスルをピンポイントで刺激されてるような感じでしょうか……

ネタばれ無しで上手く伝えられているか分かりませんが、自分の普段使わない感情という名の筋肉を刺激しているような気分で“こういう部位を鍛えるのも必要な事なのかな…”なんて感じで視聴している自分が居ました。

デスゲームにクリア(生還)すれば無事賞金も入ってきて、今後の人生に活路を見出せる可能性も出てきます。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
だからこそ参加した皆には生きてクリアしてほしい…
©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
しかしゲームの難易度以外にもやっかいな問題が出てきます。複数の人間が絡むわけですのでそこは容易に想像が出来ます。

ギリギリの世界で生きていくという感覚

自分がもし参加せざるをえない状況になったらどう感じるでしょうか?

なんとしても生きて帰る事を第一優先に考えるでしょう。

しかしそこはデスゲーム。

参加者の中には狂った思考を持っている人物が紛れ込んでいたりします。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
デスゲームを楽しむ…殺しが合法的に出来る天国だと感じる人間もいるわけです。

そうなると、クリアルール以外の部分で仲間が背後から刺してくることもあり、現場は混乱して悲惨な事になります。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
狂った人間が紛れ込んでいるというのがデスゲームの難しさです。

自分達の感覚だと無事クリアして静観する事を一番に考えるのですが、それはあくまで自分達の価値観。色んな考えを持った人がいます。

そこの盲点をきちんと理解しないと“死”は突然やってきます。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
そんな死角も常に注意しないと生き残れない世界はこの現代社会に対して何か警告をしているかのようにも感じます。

安全だと思っていた状況から一気に状況が変わってパニックになるというのは日常で決してないとは言い切れません。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
一応参加者はゲームに参加する前には体内処理が施されていて、体から血が出てきたら即座に“綿”に変わるようにされています。

おそらくこのゲームを傍観する人間の為に配慮されているのだと思うのですが、それでもそこらじゅうにモコモコ綿に埋もれたまま転がっている死体を見ると、冷静に考えると恐ろしくなります。

人間は決して人間を殺すようにはできていないと思いたいのですが、こういういかれた世界に放り込まれると思考がおかしくなるのでしょうか?

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
それかだんだんおかしくなっていくのでしょうか…

ギリギリの世界で生きていくという感覚がいつの間にか快感になってしまっているのか?

それはその境地に達した人でないと味わえない感覚です。

©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
でも戦争に行く人たちの心理状態ってどうなのか…とか色々考えさせられたのも事実です。

普段なら考えが及ばないような世界を覗くのもまた自分の視野を広げるためには必要な事かもしれません。

沢山の女性声優さんが関わっているのもこの作品の特徴
とにかく無事に生還できたのなら、その元手(賞金)を手に別の仕事でもして幸せに生きてもらいたいと思うものなのですが、主人公・幽鬼さんのチャレンジは続いていきます。

この物語はまだ続くということで、劇場版でも公開されるようです。

『死亡遊戯で飯を食う。 44:CLOUDY BEACH』 特報映像

興味はありますが、いざ見に行くとなればどんな気持ちでこの映画を見に行けばいいのか複雑です。

“頼むから死なないでくれ”みたいな気持ちで見るのだろうか…“どんな美学を残して散っていくのだろうか”と感じながら見るのだろうか…でも誰もが死なずに生還できるゲームじゃないので何とも言えません。

ゲームが終わると関係者が死体処理にやってきます
彼女達は武士道の如く死に場所を探しているような感じにも見えます。でも若くて未来ある女性達がこんなゲームに参加する世界ってやっぱり狂ってます。
©鵜飼有志・ねこめたる/KADOKAWA/「死亡遊戯で飯を食う。」製作委員会
その辺は、この作品を強く推す人たちに是非魅力を聞いてみたいもんです。

そうでないとどうしても自分の主観で物語を見てしまいがちになります。

“いかれている”からこそ自分の主観を頼りに考えてしまう…

この世界にもっと足を踏み入れる為に劇場版…見に行ってみようか…と感じる自分はちょっとおかしくなってしまったのかもしれませんね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。





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