感想「蜘蛛ですが何か?」実況プレイの王道を見逃すな!

蜘蛛のソロプレイがなぜこんなにヒットしたのか気になった

この度は閲覧いただきありがとうございます。

周作x.com/DarvishShu)です。

この作品、実は小説の方で読んで存在を知っていました。

読み始めたきっかけは否定的な意見から…

「こんな蜘蛛に転生した主人公がサバイバル&ソロプレイを生き抜いていく物語なんて面白いのか?よりによって蜘蛛だぞ。そもそもビジュアル的にウケるのか?」

試しに読んでみたら、主人公がどんどん強くなっていくのが読み取れて実に面白い。

そして物語のもう一つのポイントであるクラスメイト達との対比もアクセントが効いているし。

ドラマなんてものは、自分だけの一人語りやソロプレイは盛り上がらないものがセオリー(常識)だと感じていました。ライバルや脇役がいてこその物語だと思っていました。

しかしソロプレイ(一人旅)でも不思議なくらい面白かった。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
だからこの作品がアニメになるとどんなふうになるのか気になっていました。

そんな中、2026年AbemaTVにてアニメが再放送されていたのでこのタイミングで視聴してみる事に。

今回紹介する作品は散々ここまで言っていますがこちら『蜘蛛ですが何か?』

後でまた述べますが、声優さんの力は偉大です。1人で喋りっぱなしだったと思います。





ゲーム実況を見ているような雰囲気

この作品、ストーリーの方は予習済みです。

とある事件でクラスメイトごと同じ異世界に転生した「私」※女子高生

その転生した先が蜘蛛であるということ。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
まぁそうなると蜘蛛子さんになるよな。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
卵から孵って自我を持った時からサバイバルの世界の幕開けとなります。

「なんで私、蜘蛛なのよォ~」なんて嘆いている暇もありません。

強くなって生き延びていかないといけないモンスターだらけの暗い迷宮の中、子蜘蛛からスタートして必死に強くなっていく様子を描いているのですが、ココだけ読んでアニメを視聴してみたいと感じますか?

自分も書籍を読んだきっかけが“なんで美少女でもなくこんな蜘蛛設定でこんなに売れてんの?アニメ化までされてんの?”という所だったのですが…

そんなサバイバルソロプレイを面白くしてくれたのが、まさに声優さんの実力。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
巣を張り、他のモンスターを喰らい、戦略を立て、生活していく様をさながら今のYoutuberゲーム実況プレイヤーさんのように流暢に話すのです。ノンストップで話しまくるのです。

今後ゲーム実況ユーチューバーを目指そうとしている人がいたら、参考に勧めたいくらい上手いです。というか視聴者を楽しませて惹きこませる感じが凄く上手いです。

この作品では2つの世界の視点で物語が進んでいくのですが、そのうちの1つがこの蜘蛛のサバイバル生活譚。もう1つが、その他大勢が転生した人間達のファンタジー世界の物語。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
どう見ても延々続くソロプレイよりも後者の方が物語としては映えると思うのですが…ふたを開けて見ると蜘蛛側のソロプレイの方が面白かったりします。

人間側の成長冒険ドラマはこの転生先の世界の説明みたいになっています。

盛り上げる凄腕声優・悠木碧さん

でも冷静に考えて、登場人物は蜘蛛だけです。洞窟に巣食うモンスターたちは喋ったりなんかしません。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
延々蜘蛛子さんの一人語りや心の中の葛藤や叫びが続くのみです。

それでも面白いと感じるのは、蜘蛛子さんを担当している声優さんの力だと感じます。

蜘蛛役の「悠木碧さん」が本人がゲーム好きというのもあるのですが、実に流暢に面白おかしく現場の実況をしてくれるので、ソロプレイでも飽きません。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
どれだけアドリブ入れてるんだろうかと気になるくらい。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
時には自分の中の頭脳班体力班などに意識を分散させて、気合注入したり漫才をはじめたりと自分の中の葛藤を実に面白おかしくしゃべりまくってくれています。

昔のパソコンの“Intel Core 2 Duo”はこんな感じなのだろうか…

そして強い敵を倒す度にレベルが上がり様々なスキルが身についてどんどん強くなっていくのを感じる仕様になっているので、何だかイチからこの“蜘蛛育成ゲーム”を一緒に始めているような感覚で見れます。

ある程度レベルが上がったら(カンストしたら)ポケモンみたいに進化していきます。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
その設定のおかげなのか、視聴していて中だるみすることも退屈に感じる事もなく、ゲーム実況者と一緒にこの冒険を進めているような感覚で飽きが来ませんでした。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
この作品を知る前に抱いていたイメージが消え失せてしまった事に不思議な感覚がします。

逆にもう一つの物語、無事人間に転生したクラスメイト達のエピソードは、登場人物も多く、人間同士の妬みや恨みなどドロドロしている部分を見せられることが多く、人間より昆虫や動物の方が素直で清々しいような気がするのも変な感じでした。

転生前、元々クラスメイトとつるまず一人でいた主人公故、蜘蛛の方が良かったのかもしれません。まぁこれは結果論ですけど。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
しかし、元人間だったのに急に生き延びるためとはいえ暗い迷宮でのサバイバル生活突入はメンタル的にも応えます。

ED曲での最後の嘆き節からその辛さを感じます。

➡声優さん凄いって言ってたけど、この曲を聞いたら余計に凄いってなりました。早口言葉も抑揚もコブシも完璧に使いこなしています。

生きるためのパワーは何よりも強い

先ほども説明ましたが、この物語は2つの軸の物語を交互に入れながら進んでいきます。

でも蜘蛛子さんのサバイバル生活の方が印象に残りました。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
なぜかというと蜘蛛になっても“生きていきたい、死にたくない、諦めてやるもんか!”という思いを前面にまき散らしながら爆走していくのが、視聴者にパワーを与えてくれるから。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
どんなに絶望的に感じても進むしかないという思いを「うおおおおお」とか「うりゃうりゃうりゃ~」みたいな叫びから感じます。
©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
ソロプレイで不安な気持ちを晒しながら怖々迷宮を進んでいくのかと思いきや“生き抜いてやるんだ~”という意地に近いような境地とノリで突き進む様は、人間達が織りなすドラマがちっぽけに思えるほど。

勿論視聴していく中で物語の行く末も気になりますが、蜘蛛子さんからパワーをもらっている感じがして不思議な気分でした。

こういうアニメ作品は確かに他には無いタイプだ。

クラスメイトと交わったらどういう感じになるんだろう…と続編に対しての期待も膨らみますね。

転生モノ変化球の先駆け

「蜘蛛ですが何か?」の連載開始の2015年以降、色んな異世界転生モノが世に放たれていくのですが、殆どが人間に転生する中での移植の作品はこれが先駆けになっているのではないかと感じます。

その後も自動販売機や剣のような無機物や、体の一部だったり、動物だったり魔物だったりと実に色んなパターンの転生モノがコミックやアニメとなって発信されていくのですが、無機物は何とも言えないものの、もし生まれ変わることが出来るのなら、人間以外の生物をを体験してみたいと感じる人もいるのではないかと感じるようになりました。

人間は他の生き物と比べると安全が保障されていますが、なんだかとても他者との関係がドロドロしていて嫉妬や妬み、エゴも多いように感じます。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
まぁ実際に人間以外の生き物になって俯瞰して人間を観察する事が出来ればの話なのですが、恐らく他の動物は人間をそんな感じで見ているんではないでしょうか?

実際のところ、地球も人間の手でどんどん汚していますし…

物語後半の方では蜘蛛子さんも外界というか地上にお出ましになって人間社会にすこし足を踏み入れています(というか不死身になったりテレポートしたり無茶苦茶な鬼性能になっていますが…)

そこで領地の奪い合いなどの戦争を目の当たりにすれば、世界が変わっても人間は相変わらず戦争ばっかりしてんだな~とか感じるのかもしれません。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会
転生した元クラスメイト達の“スタート地点”も様々なので、この後様々な視点から人間を傍観できるかもしれません。

もし生まれ変われるなら人間がいいと思っている方も、強くなるまではややサバイバル感があるけど蜘蛛や龍に生まれ変わるのも悪くないかもと感じる人がいれば、それはもうこの作品にハマった証拠ではないでしょうか?

人間視点だけで物事を見てしまうのは当たり前のことですが、蜘蛛になって見る人間社会はどう映るのでしょうか?

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

©馬場翁・輝竜司/KADOKAWA/蜘蛛ですが、なにか?製作委員会