感想『この素晴らしい世界に祝福を3th』あの頃のファンは今どう感じる

レビュワーの皆さん 閲覧ありがとうございます。

周作twitter:DarvishShu)です。

異世界ファンタジーでもかなり名高い作品「この素晴らしい世界に祝福を」の3期をプレビューしていきます。





僕は一応クリエイターの端くれではあるので、少し違った角度から感想をお伝えできればと感じています。

ちなみにこれまでのレビューも掲載しています。お時間あれば是非お付き合いください。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会

あの頃の世代は今

3期が放送されたのは、2024年の春になります。

で、1期や2期はいつ放送されたのかというと…

第1期:2016年1月~
第2期:2017年1月~
第3期:2024年4月~
なんと8年前になります。

ここに違和感を感じたのは自分だけではないかと思います。

それまでに紅魔のスピンオフとかもやっていますが、とにかく2期から時間が経ちすぎています。これは制作会社や版権に関して色々揉めたのではないかという大人の事情もありますが、今回そこは割愛します。

自分がこの作品を知ったのは2019年ごろ。

日本のアニメのレベルの高さに驚いて、そこからAbemaTVづたいで様々な作品を見ていった時に知った作品なのですが、当時ですら放送から既に2年経っていたのです。

でも「このすば」の作品はかなり若い層を中心に人気があり、自分がレビュー記事を書かずとも、いろんな記事や動画(Youtube)などでファンたちの交流が見られました。

だからもっと早く3期が決定して放送されるだろうと思っていたのです。盛り上がっている今のうちに。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
何が言いたいかというと、あの頃「このすば」のファン&太客だった世代は中学生~高校生くらいが多かった。…そんな彼らも今では20代中盤の社会人になってしまったわけです。

あの頃学生たちは中2病みたいなセリフで盛り上がっていた。「エクスプロージョン!」とか言って夜空に手を差し出したりして。

でもそんな世代もそれなりに歳をとってしまい、あまり純粋に「このすば」の世界観を楽しめなくなっているのではないかというのを感じます。まだ世代を越えてってほどでもない中途半端な時期になりました。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
中坊の時ならエクスプロージョンの詠唱とか言えたと思うけど、四捨五入したら30歳になったアラサー方たちはあんまり大声で叫べないのではないかと…

新鮮さというより懐かしさを感じるのではないでしょうか?

さらに今では、毎クール70作品を超えるアニメ作品が新たに世に放送されていきます。今は世界でも誇るアニメ文化と言えども、数が多すぎるように感じます。

そんな環境も手伝い、20代中盤から30代くらいに差し掛かる年代の若者が純粋にアニメを…「このすばの世界観」を楽しめているのだろうかと感じます。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
自分も見てて面白いのですけど、ちょっと世界観について生きづらいと感じました。まぁ自分はアラフォー世代なので当然か…

それでも全体的なギャグの切れ味&テンポや、カズマのやらかし具合は抜群でした。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
やっぱりこの作品は面白いなと改めて感じます。
©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会

声優さんとキャラのシンクロ率100%

「このすば」の2期が終わった後も、調べてみたら、アプリゲームやドラマCD、ほかのゲームとのコラボなどで数々出演されていた主演キャラ達。

2016年からはじまったこの作品が10年近く続いているわけで、各キャラクターを演じている声優さんたちは、かなりキャラとシンクロしているように感じます。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
テンポが良いというのもありますが、どういう声の出し方をすればこのキャラの魅力が引き立って面白く感じるかとか、お互いどういう声の掛け合いをすればいいかなど、もうこの作品を担当している声優さんたちは一つのチームとして完成されているように感じます。(特に主要の4名を担当されている声優さん)
©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
台本なしのアドリブでメインの4名に会話芝居させても成り立つんではないかと思うくらい阿吽の呼吸が取れている……この「このすばチーム」は解散させるのがもったいないくらいです。

これは2期くらいから既に感じていたことです。

おそらくここのセリフや声の裏返り方とかはアドリブだろう…と感じる点が今回もいくつかあります。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
長年同じメンバーで組んでやってたらこんな息の合ったパフォーマンスになるんだなぁと。

今後の流れを予想

3期として久々に放送された「このすば」ですが、国内だけでなく海外でも非常に評価が高かったです。ですのでおそらく4期も流れとして作られるのではないかと予想できます。

でも、今回の自分のレビューに描いたように、視聴者さん側も年とります。

©2024 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば3製作委員会
アラサーとかになってもまだ中二病みたいなセリフを叫べるかというとそうはいきませんし、この世界に没頭できるくらい純粋な心は持ち合わせていません。

だからあまり長くなってしまうと古参のファンは離れてしまうのではと感じます。

世代を超えて愛される作品というのとはちょっと違うと感じます。

カズマさんたちが魔王とやらを討伐するころには、担当声優さんたちは還暦を迎えているのではないかというくらいのペースです。

作画のペースだったり、制作会社の問題だったりと色々と大人の事情があると思いますが、無事完結まで駆け抜けてほしいです。ちなみに小説の方は完結しているということなので、続きが気になる方は読んでみるのをお勧めします。

振り返ってみてもこの作品は色々な意味で、異世界モノのパイオニアになっています。

事故(もしくは事故のようなもの)=異世界行きというところなんか。

そしてキャラクター達が明確な欠点を持ち合わせながらも、どこか憎めない愛される要素が満載なので、キャラ作りには非常に参考になります。

20年前のアニメだったらこんな痛々しい女は居なかったと感じるくらい破天荒な女性陣が物語を席巻するようになりました。パワフルな女性陣に比べ、男性はもう少しハチャメチャなキャラ出してもいいのではないかと感じるこの頃です。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。