プロットの制作は2005年
今回は、現在制作&投稿している小説作品『TEENAGE』に関して、制作にあたっての動機や作品内に込めているメッセージを紹介させていただきます。
もちろんエンタメ作品ということで、読者様に楽しんでもらえるような仕掛けも入れ込んでおりますので、作品の方は是非楽しんでいただければ幸いです。
制作日:2024年9月14日
投稿日:2024年9月30日より毎日
作品構成:全4部構成 AパートとBパートに分けられる

とても抽象的な部分では「戦争の無い世界にするために今の自分にできることをしたい」という事。
そのために今まで草の根レベルで漫画や演劇を通して沢山の人に感心を持ってもらおうと情報発信を続けていたのですが、この度多くの人にメッセージを届けられる「小説」やそこからつながるメディアの可能性を感じて執筆を始めました。
目的を達成するための目標としては、やはり沢山の人に作品を閲覧してもらうというのが避けて通れないテーマになります。今まで舞台脚本を作ったりしてきた時も、いかに多くの人に見ていただけるかということが一番のネックでした。
それでも今自分に出来ることを模索したうえでの結論なので、自分の人生の棚卸しを作品に込めながら続けています。俯瞰して作品を見るためにも、まずは執筆に対してアドバイスをいただける方を探しています。
可能性を感じるからチャレンジしてみたい
もう少し作品を制作するにあたっての動機を深堀りさせていただきます。
日本だけでなく、どこかおかしくなってきている世の中。この社会を良くしたいという思いで、この本作のプロットを制作したのは2005年になります。
この頃の筆者はまだまだ新人の社会人だったのですが、就職氷河期の世代と言われ、なかなか職にありつけられなかったり会社で理不尽な目にあったりで、今もその傷跡は時代の中に色濃く残ったままである世代でした。
その時に感じた社会への理不尽さや、同時多発テロからの日本の戦争に加担する流れなど、受け入れがたい選択と疎外感を感じ、それをまず漫画という形で爆発させようとしたのが作品を作る動機となっています。
自分だって世の中の役に立てるんだ。勝手に自己満足などと都合の良いフレーズで自分たちを隅に追いやるな。自分の足で歩かせろ…という抑圧された社会の中から生まれてくる叫び。
ただ、その時に発したメッセージはやや偏りがあったため世間には伝わらないまま終わり、その後草の根レベルで故郷にて舞台脚本などを作り、劇団を通じて発表するなど根気強く社会に対してメッセージを発信し続けていました。
▼脚本の一つ。コミカライズしています。
どこか自己満足な部分もあったのかもしれません。
一度コロナなどの大きな問題が発生すれば自分たちの活動は途端に時代の都合に流されてしまう脆弱なもので、田舎から小さくとも世の中にメッセージを発信し続ける事に限界を感じていたのです。
しかし、コロナが発生するよりももう少し前のことではありますが(2019年)AbemaTVづだいで偶然とあるアニメ作品を視聴する事になりました。
画面(タブレット)をスワイプしたら偶然物語がスタートしたタイミングと重なったいう感じで、始まったついでということで、試しに ながら視聴をしていました。
ところがエンタメ作品ながらも強烈にメッセージを感じ、自分が伝えたかった想いなども含まれたとても衝撃的な内容で印象に残りました。世間からの反響も相当あったのも後になって知りました。
その時に作者の名前と、“ライトノベル作家”というところからのアニメ化というのが分かりました。
もう自分は漫画や舞台からメッセージを発信するのは辞めていたのですが、小説という媒体で伝える事ができるのならあの頃(2005年頃)に魂込めて夢中で制作した作品を再構成して(自分の中ではリメイク)発信してみてはどうか?
……やったことないのに、なんだか馬鹿なことを考えているなと感じるものの、頭の中では小説という媒体に作品を落とし込んでいく作業をやめようとしない自分。
それに漫画のように、各ページ毎に描く内容をまとめたり、構図やセリフ・効果などを考えつつコマ割りを考えるような頭フル回転させて描く必要も無かったので非常に楽だった。
ネームをテキストに落とし込んでいるような感覚でひたすら書いていきました。
昔制作していた情熱の炎にもう一度薪をくべながら、頭の中で出来上がった映像を文章に落とし込んでいくようになりました。
そして研磨しては書き留めていった内容をサイトに投稿し始めたのが2025年の9月。
『世界情勢が危うくなっている昨今、日本人に今一度誇りと気概を持ってほしい。そして平和の為に日本人としての出来る事・役割を皆で考えてみようよ!』というテーマを根底に込めたエンタメ小説を。
投稿してみるも、まったく反響が来ず
しかし小説サイト(小説家になろうというサイト)では、PV数や評価ポイントが上位の作品しかサイト上に表示されないシステムのようで(この辺は漫画や音楽、プロスポーツなどの世界も同じです。)
いくら情熱的に作品を投稿し続けても閲覧数は一向に伸びませんでした。
でも自分にはこの作品『TEENAGE』以上のものは描けません。2005年のあの頃の自分と対話しながら書いているのですが、アラフォーになってしまった今、色んなことを続ける情熱があの頃と比べたら落ちてしまった感はあります。
20年前の情熱になんとか“チャネリング”しながら続けている状態です。
ただ、このまま閲覧もされずに投稿し続けていく事に不安を感じるようになり(2025年3月現在は2部まで掲載済み)どうしても読者のフィードバックが欲しいと感じるようになりました。
自分がどんなに情熱をかけて描こうが、それは自分の脳内で感じている事だけであって、活字から相手に全く伝わるものでない場合もあります。
何度推敲しようとも、完全に俯瞰して己の作品を見つめ直すことは出来ないと感じます。
そう考えるといっそプロの編集者さんからフィードバックをもらうのが良いかと感じるようになりました。
現在は3部をUPする前に、一度ここまでの推敲作業を繰り返しながら、フィードバックの相手を探している最中です。
あくまで社会活動のためで、ラノベ作家になることが最終的な目的ではないのですが、良い作品を提供して多くの人に知ってもらうための手段としては必要になってきます。
長くなっていますが、ここからは作品の特徴を簡単に説明させていただきます。
引き続き、お付き合い願います。
時代によって切り開き方が違ってくる面白さ
まずあらすじを簡単に…[小説家になろうより]
漫画描きからの出身なのでまず映像としてのイメージを描いたうえでテキストに落とし込んでいますが、小説はまた小説で独特のものがあるのではないかと感じるようになりました。
舞台脚本は何本か書いたことがありますが小説は初めてのチャレンジです。
…そう考えるとやはり定期的に俯瞰してチェックしていただける方が欲しいものですね。
全4部構成のストーリーを紹介させて下さい。
史実に沿った形で、ソビエト連邦という国家の不安定の最中、一人の少女が日本に疎開してきます。
そこ出会った日本人の主人公達と共に、生き別れた家族を探すためにもう一度母国へ捜索に向かいます。
途中何度もアクシデントに遭遇するも、無事現地への到着を叶える少女達ですが、世紀末にかけて終末戦争の準備が進められている事実を知ることになります。
まだ10代の日本人たちは、若いながらも今自分たちが出来ることを必死で模索し、命がけで世界大戦の火種を抑え、やがて日本に帰っていく。帰り着いた日本では驚きの光景が待っていた…という全4部の構成です。
今(2025年現在)の世界情勢にも通づるところがあります。このまま第3次世界大戦へと発展しないことを祈るばかりです。
この物語を描くモチーフになっているものとして大きく2つの作品があります。
それは、世界に本当の危機が訪れた時、日本人にはそれらを救う役割があると伝えられている神話『先住民族・ホピ族の予言』。
そしてその予言をオマージュに制作されたであろう作品『ロード・オブ・ザ・リング』
小さな題材としては、国同士で血を流さず維新を解決させようと奔走した幕末の立役者達…僕も高知県人なので坂本竜馬さんの活躍は存じています。
そんな日本人の現代版・維新志士達がドイツのベルリンで奔走する姿などを描いています。(主に第3部後半)
お金だけに自分の価値を縛られない、ある程度は自立した考えを持った生き方を考えるきっかけになればということで、以前TV番組企画で行われていた『鉄腕ダッシュ』での村作りのような自立に向けた生活も描いています。(主に第2部中盤)
こういった壮大な世界だけでなく、社畜マインドとなっていく危うさなど実生活にもありえる身近なテーマも取り扱っています。(主に第1部後半)
これだけのメッセージを詰め込むにあたり、小説はやはりエンタメを意識しないといけないところです。
難解に描いてもまず読んでもらえません。
だから読者が求めるものを我々は一番に提供していく事が優先事項だ。それが雑誌の売上に影響されるから。
現在(2005年)は、圧倒的に暴力的なもの(バトルシーン)や性的描写の際どいもの(要するにエロいやつ)が支持されている。我々はそんな読者のニーズに答えているだけだ。」
他の作品にはない特徴といえば、そうかもしれません。
その辺をご紹介いたしますので宜しくお願いします。
世代を越えて協力し合う考え方を伝えたい
今は世代間の分断が意図時に行われているように感じます。
自分自身もそうでした。一昔前…とにかく団塊の世代…特に団塊の逃げ切り世代が憎かった。
でも後で振り返ってみると、そうやって世代やジェンダーを分断させ、争わせて、問題の本質から目を背けさせているように感じます。
戦争なんかも同じです。
国が危うくなってきたら国外に目を向けさせるやり方…。
とにかく大衆心理をうまく操作されていたなぁと。
でもこれからの時代は、世代間の価値観を理解し合いお互いに手を取り合って進んでいかないと日本自体が持ちません。
そこを意識してこの『TEENAGE』の作品では主人公格の人間が3名出てきます。
ただ3人構成にしたわけではないです。昭和型、平成型、令和型の3タイプに分けています。
時代によって1つの問題に対しての立ち回り方も違ってきます。
昭和型だと今まで努力して信じてきた自分の力技で打開しようとします。
平成型になると、周りの勢力や自軍のバランスなどを考えてチームプレーを意識して立ち向かいます。
令和型になると、自分ひとりではどうしようもないケースが多いので、いかにうまく立ち回り、時には回避しながら現状の問題と付き合っていくかを考えようとします。
この『TEENAGE』の作品では、その3タイプの時代の人間がお互い膝を突き合わせて解決策を模索していく流れになっていきます。(すぐにそのようにはなりませんが、徐々に…)
この流れに、これからの日本が世界と立ち回っていくヒントを込めています。今は分断していがみ合うのではなくお互いの強みを理解して協力し合わないと社会が詰んでしまいます。
僕はそんなにアニメの本数を見ていませんが、2020年頃になってくると“どうやって勝つの?”という感じの圧倒的強者が登場する作品が多くなった気がします。圧倒的強者(権力)に正面から立ち向かうでもなくうまく立ち回るスキルが求められますが、それだけでもいけません。
時代の流れを反映したものを描いています。
一応この作品に出てくる主人公とそのタイプ。モチーフになっているキャラを書いておきます。
圧倒的な努力とその過程で得た力で突き進む昭和型主人公
◆三杉 真也君
正確には1990~2000年くらいの時代に多く輩出された主人公像です。
子どもの時に自身に叩き込んだ圧倒的な強者マインドを旨に突き進みます。やや周りが見えてないときもあるのですが、優しい青年。
三杉君のモチーフになっているキャラはズバリ『緋村剣心©るろうに剣心』
社会の荒波に抗いながら自分の力で切り開く平成型主人公
◆八薙 亮二君
2001~2010年くらいの時代の主人公像です。
平成の時代になって、若者にとって理不尽に感じることが圧倒的に増えてきました。そんな現実にツッパリながらも自分独自の道を模索し、信念を持って生き方を確立させていくスキルが問われた時代です。
八薙君のモチーフになっているキャラは「ザ・キング・オブ・ファイターズ©SNKプレイモア」に登場する『草薙君や八神君』のような運命に抗いながらも力強く生きようとする人物。
現状の流れを正確に俯瞰し選択していく力が必要な令和型主人公
◆白都 勇一君
2010年代くらいから後の主人公像です。
令和の若者が感情輸入するなら彼になると思うので、一応“誰が本当の主人公か?”と聞かれたら彼が主人公になります。
彼の描き方は非常に苦労しましたが、味のあるキャラになったと感じています。
今までのキャラはとにかく“圧倒的強さ”が根底にあって、そんな人間を中心に物語が進んでいくという作品が多かった。
自分も子どもの頃はそんなキャラに憧れた時期はありました。でも年齢を重ねるごとに感じ方が変わってきます。
どんなに頑張っても自分は「孫悟空©ドラゴンボール」みたいにはなれない…「ルフイ©ワンピース」のように底なしに明るくはなれない…
その辺りから、彼らのようなポジティブパワー全開の強者ではない別の主人公像を模索するようになりました。そこで出来上がったのが彼・白都君になります。
彼のモチーフは、漫画やアニメなどにいるキャラではなく、実際に令和の若者たちと接してみて自分なりに構築したキャラクターです。一番リアリティがあるのではないかと感じます。
物事を俯瞰して正しく現状を把握し、選択していく…そんな論理的な思考と立ち回りが必要になってくるキャラです。
そこで“論理的思考”というものがポイントになってきます。
論理的思考を鍛えるという重要性
この作品のもう1つの特徴…それが物語を『A面とB面に分ける』という試み。
A面の方は普通にストーリーが進んでいきます。これはほとんどの作品に共通しています。
ただ、B面は主にメンバー内での会話パートが続くだけの内容になります。
会話と言っても、はじめの方はメンバー内の馬鹿話や流行の話などとりとめもないものが多いのですが、だんだん学生のうちに知っておきたいテーマやセンシティブなものにも切り込んで話し合っていくようになります。
その中で少しづつお互いの価値観を理解し合うこと、そして「対話をすることの重要性」「価値観をすり合わせすること」の大切さに気付いていってもらえたらと感じています。
実際の世界でも“お互いの違い”を受け止めて対話してみる機会が増えたら幸いです。
人間関係のコツはお互い同士を理解しようと歩み寄ることでしかないと感じます。国同士の外交もしかり。
A面のラストでB面の何気ない対話の積み重ねが役に立ってくる…という仕掛けを検討しています。
ストーリー本編はもちろんバトルシーンやラブコメなどのエンタメ要素全開で進んでいきますが、最終的に問題を解決していくためには、圧倒的な力に対抗するためには…
『現状を正しく把握してどう動いていけばよいかを常に冷静に考える力、論理的な思考』がモノを言います。
そこで、伏線でもなく間接的にB面の内容が後々活きてくるというわけです。
最終的に戦争を止めるのは力のぶつかりあいではなく「話し合い、交渉」です。
10代の若者がその中に入っていくにはまず交渉の本質を理解することが必要です。感情論で訴えるだけでは相手にされません。
力のぶつかり合いだと、軍事力・資本力が強いほうが勝ちます。しかし戦争で例え勝っても遺恨は消えず、何の解決にもなりません。
分断ではなく共存していく時代へ…
ここを暗にエンタメ作品の中に込めることができればと感じています。
最後に
ここまで長らく読んでいただき、大変ありがとうございました。
20年前に制作した作品を今一度ブラッシュアップして世に発信させたい理由は、日本人に今一度気概を持ってもらいたい。世の中が混沌としている中、一人ひとりが日本人の役割というものを考えるきっかけを伝えたいのです。
世の中がおかしくなっていくと必ず分断が起きます。でもそんな外圧に負けず、氷河期世代の自分たちはもちろん、若い世代とも手を取り合って現状から目を逸らさずに生き抜いてもらいたい。
そんな生きる力を作品を通して伝えたい。…その情熱だけで執筆をしています。
まずは客観的な意見をいただいたうえで、沢山の人の目に留まる様推敲する必要がありますが、そのためには面白いと思ってもらう作品を心がける必要があります。想いばかりが先走っても伝わるものではない…それは20年前に既に痛感して挫折した思い出だけど、やっぱり諦めたくない。
自分の尊敬しているとある映画監督は、失敗しても何度も何度も挑戦する“背中”を自分たちに見せてくれました。
自分の以前の職はドキュメンタリー映画のカメラマンです。
そんな師匠の元で、撮影という仕事を経ながら体験したことをこの作品にも活かしたいと考えています。
日本の僻地でリアルな村作りをしたり、海外で植林したり交流をしたりと、作品の中には実体験もふんだんに盛り込んでいます。
作品はフィクションとはいえ、リアルな描写もいれつつ皆様が物語を心から楽しんでもらえるような仕掛けを入れていきたいと考えています。(格闘技やプロレスがかなり好きというマニアックな部分もあるのですが…)
『TEENAGE ~ぼくらの地球を救うまで』という作品を、是非一度読んでいただけると幸いです。
彼女は行方不明になった家族との再開を目指し、数年後に再び故郷の北欧へ向けて飛び立つ。
日本で出会えたかけがえのない仲間たちと共に。
そんな少女と日本人達が世界中を行脚し、時には世界の危機に立ち上がり、己の意志で運命を切り開いていく。 まるで異世界のような異国を舞台に10代の若者達の揺れる心と振り回されていく過酷な運命を描いています。
この物語は【A面】ストーリー本編と【B面】部活動編に分かれており、話数と内容が所々リンクしております。【B面】エピソードは各話完結型となっておりますのでどこからでもお楽しみいただけます。
※映像のイメージが先に出来上がっていて、それをテキストに落とし込むような感覚で執筆をしています。アニメの様な構成(Aパート・Bパート)をイメージしながら読み進めていただければ幸いです。